昨シーズンに北海道から中国地方の各地で立往生を起こした車両は、国土交通省が確認できただけで367台にのぼりました。
車の大きさごとに見ると、▽トラックやトレーラーなどの大型車が320台(87%)と全体の大半を占め、▽中型車が25台(7%)▽小型車が22台(6%)でした。

冬用タイヤだからもう安心?いいえ、チェーンも重要です
「スタッドレスタイヤに交換したから大丈夫…」
そうではありません。
国土交通省のまとめでは、昨年度立往生を起こした車両は多くは大型車で、冬用タイヤへの交換は済ませていました。
しかし、7割がチェーンをつけていなかったことがわかったのです。
立往生を起こした車両の87%が冬用タイヤ

また、タイヤの種類が確認できている263台のうち、230台(87%)は冬用のタイヤに交換していました。
このうち、チェーンの装着状況が確認できている196台をみますと、▽装着していたのは23%(46台)にとどまり▽未装着が77%(150台)に達していました。
このうち、チェーンの装着状況が確認できている196台をみますと、▽装着していたのは23%(46台)にとどまり▽未装着が77%(150台)に達していました。
緩やかな勾配でも立往生が発生
さらに道路の傾斜を調べたところ、立往生は勾配が4%を超えると多く発生し、比較的緩やかな勾配3%以下の道路でも全体の2割近くにあたる57台が立往生を起こしていたということです。
国土交通省は大雪が見込まれる場合は不要不急の外出は避け、やむをえず車を運転しなければならないときは、チェーンを装着するよう呼びかけています。
また、傾斜が比較的緩やかな道路でも立往生に注意が必要だとして、車を運転する前に通行ルートの地形などをよく確認するとともに、降雪や道路の状況を十分に確かめてから行動してほしいとしています。
国土交通省は大雪が見込まれる場合は不要不急の外出は避け、やむをえず車を運転しなければならないときは、チェーンを装着するよう呼びかけています。
また、傾斜が比較的緩やかな道路でも立往生に注意が必要だとして、車を運転する前に通行ルートの地形などをよく確認するとともに、降雪や道路の状況を十分に確かめてから行動してほしいとしています。
専門家「チェーンの装着が非常に大事」
防災科学技術研究所雪氷防災研究センターの上石勲主幹研究員は、特にトラックなどの大型車が立往生の原因になりやすいとして「大型車は『スタック』を起こした際に脱出しづらく滞留の原因にもなるので、チェーンの装着が非常に大事だ」と指摘しています。

その上で「滑りやすい雪が残っているところに雪が降りその量が多くなると『スタック』しやすい状況になるため車の使用を控えることが大事だ」と述べました。
やむをえず車を運転する場合は、スタックしてしまった場合に備え▽タイヤの下に入った雪を取り除く「スコップ」や▽摩擦力を強めるためにタイヤと雪の間に挟む「布」などを準備しておくことが必要なほか、万が一の立往生に備え▽防寒着や食料、水などを車に積んでおくことも大切だとしています。
やむをえず車を運転する場合は、スタックしてしまった場合に備え▽タイヤの下に入った雪を取り除く「スコップ」や▽摩擦力を強めるためにタイヤと雪の間に挟む「布」などを準備しておくことが必要なほか、万が一の立往生に備え▽防寒着や食料、水などを車に積んでおくことも大切だとしています。
「大雪対策マニュアル 車で外出その前に」

さらに、今後の大雪については「12月のあまり雪に慣れていない時期にたくさん雪が降ることは近年多いが、雪の量が多くなればなるほど雪の障害は増えて事故も増える。積もった雪の上に新しい雪が積もって、その上の層が崩れる表層雪崩の危険性もある。体力的にも大変だと思うが準備をして助け合いながら雪に対処してほしい」と呼びかけていました。
重く湿った「ざらめ雪」はタイヤが空回り
今月19日から2日間、新潟県長岡市にある防災科学技術研究所雪氷防災研究センターは長岡市などで路面の状況を調べました。
中村一樹センター長によりますと今回の雪は重く湿った「ざらめ雪」で、「ざらめ雪」が積もった路面を車が通って深いわだちができ、タイヤが空回りする「スタック」と呼ばれる状態につながったとしています。
その上で中村センター長は23日以降も湿った雪が降り続くとして「路面の状況が悪化するので不要不急の外出を控えることが大切だ。柔らかい雪に入るとハンドルをとられたり、スリップしたりする可能性がある。やむをえず車を運転する場合は雪が積もった道に入らないようにしてほしい」と呼びかけています。
また「強風も予想されるため、『ホワイトアウト』や倒木にも注意が必要だ」と話しています。
中村一樹センター長によりますと今回の雪は重く湿った「ざらめ雪」で、「ざらめ雪」が積もった路面を車が通って深いわだちができ、タイヤが空回りする「スタック」と呼ばれる状態につながったとしています。
その上で中村センター長は23日以降も湿った雪が降り続くとして「路面の状況が悪化するので不要不急の外出を控えることが大切だ。柔らかい雪に入るとハンドルをとられたり、スリップしたりする可能性がある。やむをえず車を運転する場合は雪が積もった道に入らないようにしてほしい」と呼びかけています。
また「強風も予想されるため、『ホワイトアウト』や倒木にも注意が必要だ」と話しています。
「大雪対策マニュアル ホワイトアウトどうする」
