「米の支援は安保への投資」ゼレンスキー大統領 米議会で演説

アメリカを訪れている、ウクライナのゼレンスキー大統領は、連邦議会で演説し、アメリカからの巨額の支援について「慈善行為ではなく、世界の安全保障と民主主義への投資だ」と述べて、継続的な支援の重要性を訴えました。

アメリカの首都ワシントンを訪れている、ゼレンスキー大統領は21日、バイデン大統領との首脳会談のあと、連邦議会で、上下両院の議員を前に演説を行いました。

この中で、ゼレンスキー大統領は、アメリカからの巨額の支援について「皆さんの支援は慈善行為ではない。世界の安全保障と民主主義への投資だ」と述べ、支援はウクライナだけでなく、世界全体に関わるものだと強調しました。

そのうえで「私たちの代わりにアメリカの兵士に戦ってほしいと頼んでいるのではない。ウクライナの兵士は、アメリカの戦車や航空機を扱うことができる」と述べ、さらなる兵器の供与を求めました。

そして、ゼレンスキー大統領は、前線の兵士から託されたというウクライナ国旗をペロシ下院議長に手渡し「議員の皆さんの決断が何百万もの人たちを救うことができる」と述べ、予算の決定に大きな権限を持つ議会に支援の重要性を訴えました。

アメリカ議会では現在、およそ450億ドル、日本円にして6兆円近い大規模なウクライナへの追加支援が検討されていますが、野党・共和党の一部から、巨額の支援を続けることに慎重な声も出始めていて、ゼレンスキー大統領としては、議員らを前に継続的な支援に理解を求めた形です。