中国 新型コロナ 医師や看護師の感染相次ぐ 状況深刻化懸念

中国では、新型コロナウイルスの感染対策が緩和されたあと、感染が急拡大しています。医師や看護師の感染も相次いでいることから医療体制がひっ迫していて、状況がさらに深刻化することへの懸念が深まっています。

中国では今月7日、政府が新型コロナウイルスの感染対策の緩和に踏み切ったあと、各地で感染が急拡大しています。

中国の保健当局は、北京で18日、感染者2人が死亡したのに続き、19日も5人が死亡したとしていますが、香港のメディアは感染後に亡くなる人が急増しているという見方を伝えています。

こうした中、各地の発熱外来には大勢の人が詰めかけている一方、医師や看護師の感染も相次いでいます。

中国メディアは「北京市内の病院では患者が数倍に増えているのに、感染や隔離措置で救急外来を担当する人員が減り、十数時間の勤務が常態化している」と伝えています。

また、吉林省や河北省など各地の病院でも、「医療に対するニーズが高まる一方で、医療従事者の感染が増え続け、人員不足が深刻になっている」などとしています。

中国政府は、5年以内に退職した医療従事者を再び雇用して人員不足を補おうとしていますが、感染が急拡大する中、医療体制のひっ迫がさらに深刻化することへの懸念が深まっています。