大雪 新潟 県内の国道 通行止めすべて解除 【21日正午現在】

記録的な大雪で通行止めが続いていた新潟県長岡市などの国道8号と17号は立往生や渋滞が解消し、21日午前8時、およそ26時間ぶりに通行止めが解除されました。

これにより、新潟県内の国道の通行止めはすべて解除されました。

記録的な大雪で、新潟県見附市の国道8号の坂井北交差点から長岡市の国道17号の牛ケ島交差点までの30キロ余りの区間については立往生や渋滞が発生し通行止めが続いていました。

この区間について、国土交通省 北陸地方整備局は、立往生や渋滞が解消し、陸上自衛隊などによる除雪もおおむね完了したことから、21日午前8時、およそ26時間ぶりに通行止めを解除したと発表しました。
同様に通行止めが続いていた、柏崎市の国道8号の長崎新田交差点と米山町清水の間のおよそ20キロの区間については、21日午前6時、およそ38時間ぶりに解除されました。

これにより、新潟県内の国道の通行止めはすべて解除されました。

ただ、各地で路面の状況が悪くなっているとして、北陸地方整備局は引き続き通行に注意するよう呼びかけています。

大雪被害 死者3人 重傷者4人 軽傷6人(21日午前8時半)

今月17日からの大雪の被害について、総務省消防庁が都道府県や各地の消防本部に聞き取ったところ、21日午前8時半現在で、死亡した人が3人、重傷が4人、軽傷が6人となっています。

死亡した人の内訳は、北海道幕別町で1人、秋田県東成瀬村で1人、新潟県柏崎市で1人です。

また、新潟県の国道17号と国道8号で発生した立往生では、5人が現場から病院に搬送されたということです。

【21日早朝】

新潟県長岡市の国道17号は21日朝、およそ26時間ぶりに通行止めが解除されました。

車の立往生が起きた際、国道沿いにあるアウトドアショップの従業員たちが、雪にはまった車の救助を手伝ったということです。

道路脇には、今も大量の雪が店の駐車場の入り口をふさぐように積もっていて、従業員たちが除雪に追われていました。

従業員の1人は「国道の通行止めが解除され、物流が元に戻ると思いますし、通勤しやすくなって安心です。ただ、この週末に再び寒波が来ると聞いているので、しっかり除雪して備えたい」と話していました。

【20日午後】陸上自衛隊が車を救助

新潟県柏崎市の国道8号では、陸上自衛隊の隊員たちが、雪にはまって動けなくなった車を救助していました。

また、柏崎市の職員たちが水や携帯トイレなどの支援物資をドライバーに配っていました。

立往生で車が1日以上、進んでいないという兵庫県の男性は「きのうは寝るに寝られず、寝たような寝ていないような状態でした。富山県に行く予定から上越市に変更になったが行けるかかわからないです」と話していました。

また、ほかの運転手は「ガソリンは半分くらいあるが、どれくらい続くのか心配でこのままだと車中泊になると覚悟しています。夜を耐えられればいいです」と話していました。

一方、道路沿いにあるガソリンスタンドではガソリンの供給が滞っていて、立往生が発生してから販売する量を制限してきましたが、20日正午ごろにはレギュラーと軽油が尽き、ハイオクのみが残っているということです。

店員の男性は「あす以降営業できるかわからない状況です」と話していました。

【20日15:00】”再び 車進まなくなる”

新潟県長岡市の国道8号で、車が進まなくなっている女性がNHKの電話取材に応じました。

南魚沼市の山田奈美さん(43)は、19日午後3時半ごろに新潟市南区で仕事を終え、自宅がある南魚沼市へ向かったということです。

しかし午後10時ごろから、長岡市の国道8号の中之島見附インターチェンジ付近で渋滞のため車が進まなくなりました。

20日午前10時ごろからようやく動き出したものの、午後3時時点で長岡市北陽付近で渋滞のため、再び車が進まなくなったということです。

一方で、まわりの除雪は行われず食料などの配布はないということです。

山田さんは「食べ物はおやつくらいのものでペットボトルのお茶1本しかなく、きのうの夜以降は食べ物を食べることができていません。とても疲労がたまっています。いまも車が止まっていて、どこにもいけず、ガソリンを節約するために車が進まなくなったらエンジンを止めて、寒くなったらかけるというのを繰り返しています。早く簡易トイレや食料と飲み物が届いてほしいです」と話していました。

【20日13:00ごろ】西村経済産業相 “警戒感持って対応”

西村経済産業大臣は、立往生している車にガソリンなどを補給する支援を行っているとしたうえで、警戒感を持って対応していく考えを示しました。

西村経済産業大臣は20日の閣議のあとの会見で、新潟県で車の渋滞や立往生などが発生していることについて、「新潟県からの要請を受けて車の燃料の補給として国道沿いのガソリンスタンドからガソリンと軽油を提供した」と述べ、燃料を携行缶に入れて運んで車に補給する支援を行ったと説明しました。

また、新潟県を中心に関西から東北にかけて大雪による倒木や配電線の断線の影響で、20日午前11時時点で合わせておよそ2万7000戸が停電しているとして、早期の復旧に取り組む考えを示しました。

そのうえで天候によってはさらに大雪の被害が広がる可能性があるとして、引き続き警戒感を持って対応していく考えを示しました。

【20日午前】魚沼に災害救助法適用

県によりますと、魚沼市の堀之内地区の周辺でも渋滞が起き始めていて、県は20日午前、魚沼市にも災害救助法を適用することを決めました。

この大雪で災害救助法を適用するのは、柏崎市と長岡市、小千谷市に次いで、4市めとなりました。

新潟県は渋滞の解消やドライバーの安全確保が必要だとして、陸上自衛隊に対し災害派遣を要請し、柏崎市では午前中から活動を開始しています。

長岡市や小千谷市では午後から活動を開始する見通しだということです。

【20日10:30ごろ】“出勤する車も加わり車列長くなったか”

午前10時半ごろ、視聴者が撮影した新潟県柏崎市の映像では、数台の大型トラックが道路上で動けずに止まっていてトラックの後ろに乗用車が渋滞している様子が確認できます。

映像を撮影した近くに住む会社員の男性(34)は「ここまで渋滞が長くなったことはありません。昨夜も立往生する車がありましたが、出勤する車も加わったのか、さらに車列が長くなったように思います」と話していました。

男性自身も19日、自宅から8キロほどのところにある保育園に子どもを迎えに行って帰る際にふだんは車で15分程度のところを渋滞を避けるなどしながら4時間かけて帰宅したということで、帰宅してからも停電のため暖房が使えず、子どもが寝るまでは車の中で暖を取らせたということです。

また、家の近くの道路でも車が立往生していたことから、急きょ、パンや水などの食料を車に乗っていた人たちに配ったということです。

男性は「確かに雪が多く降るところではありますが、ここまでの量はこれまでになく降りすぎです。きのうはどうやって家に帰るか、食料をどうするかずっと考えていました。この事態を乗り切るために不安というよりも必死でした。まだ冬は続くので、次の寒波に備えて食料を備蓄するなど、対応をしないといけません」と話していました。

【20日9:30ごろ】斉藤国交相 除雪体制の強化指示

新潟県や東北などで大雪となっていることを受けて、国土交通省は災害対策本部会議を開き、斉藤国土交通大臣が、新潟県内で続いている渋滞や立往生の解消に向けて、除雪体制を強化するよう指示しました。

会議で斉藤国土交通大臣は、「食料品や給油の提供などを実施しているが、地元自治体と連携し、的確な情報提供とともに、必要な支援活動をお願いする」と述べ渋滞や立往生で動けなくなっているドライバーの安全確保などを徹底するよう指示しました。

そのうえで、斉藤大臣は今後、日本海側を中心に再び大雪となるおそれがあるとして、渋滞や立往生の発生を未然に防ぐために除雪作業を集中的に進めるための計画的な通行止めなどを実施するよう求めました。

国土交通省のまとめでは、大雪の影響で新潟県内の高速道路では20日午前7時半現在、4路線の合わせて15の区間で、通行止めになっています。

【20日5:30】”路面が雪に 立往生”

20日午前5時半ごろ新潟県長岡市の国道17号線で撮影された画像です。

路面が雪に覆われ、車が立往生している様子が確認できます。

撮影をした50代の女性は、「職場から帰宅するためきのうの午後5時半ごろに国道17号線に入ったが、渋滞で数百メートル進んではまた止まる状態だった。いつ解消されるか分からず、近くにいる同僚とショートメッセージで励まし合いながらガソリンの使用を減らすために暖房もこまめに切って過ごした。私はようやくけさ7時ごろに長岡市内の自宅に到着できたが、より遠くに自宅がある同僚は午前7時すぎも17号線で渋滞の中にいるので心配です」と話していました。

【19日18:00】“車の列 全く動かず”

大雪の影響で、新潟県柏崎市寿町の国道8号線で渋滞に巻き込まれているという40代の男性によりますと、19日の午前6時に長岡市の自宅を出て、午前9時に出勤しようと上越市にある勤務先に向かったということですが、途中の柏崎市で車が進まなくなったということです。

正午ごろ、車が止まっているときに撮影した写真には、ドライバーたちが車のまわりを除雪している様子などが写っています。

その後、午後6時の段階でも車の列は全く動かず、暖房をつけて待機したということです。

さらに、午後8時までの2時間で車は3台分ほどしか動いていないということです。

男性は「予報を見て飲料水や防寒具を用意するなど対策してきましたが、まさかここまでの雪になるとは思いませんでした。除雪などの対応を早くとってほしいです」と話しています。

【19日13:30】“身動き取れず 車中泊覚悟”

また、別の40代の男性によりますと、車の列は19日の午後1時半ごろからほとんど動かなくなり、午後3時ごろまでに1キロほど動きましたが、午後4時ごろからは全く動かなくなったということです。

午後7時すぎに男性が車から降りて撮影した動画には雪が積もる道路に多くの車が渋滞していて、全く動いていない様子が映っています。

男性は「完全に身動きが取れない状況です。車内でのエコノミークラス症候群が怖いので、たまに外に出て屈伸しています。大雪に備えて車内には毛布と食料とスコップを常備していますが、車中泊覚悟で体力を温存しておきます」としています。