愛知 勾留中の男性死亡 父親「人間に対しペット以下の扱い」
愛知県岡崎警察署の留置場の保護室で勾留されていた43歳の男性が死亡した問題で、男性の父親は17日、警察から捜査体制などについて説明を受けたあと取材に応じ、「息子がどう扱われていたのか一部始終を見たい。警察には早く答えを出してほしい」と訴えました。警察は特別公務員暴行陵虐の疑いも視野に捜査を進めています。
今月4日、愛知県の岡崎警察署の留置場で公務執行妨害の疑いで逮捕され勾留されていた43歳の男性が意識を失っているのが見つかり、病院に搬送されましたが死亡が確認されました。
男性は食事を拒んで5日間にわたって食事をとっておらず、死因は腎不全による病死だったということですが、警察署では男性が暴れたため「保護室」に隔離して、ベルト型の手錠や縄などで連続して100時間以上拘束し、複数の警察官が足で男性を動かすような行為をしていたということです。
また、統合失調症と軽度の糖尿病の持病がありましたが、入院などの医療的な措置はとられていませんでした。
男性の父親は17日、愛知県内の警察署で今後の捜査体制などについて説明を受けたあと取材に応じました。
父親は面会の中で、なぜ治療をさせなかったのかや、長時間にわたって拘束したのかなどを問い、監視カメラの映像を見せてほしいと求めましたが、警察からは今後詳しく調べるという方針以外に具体的な回答はなかったということです。
父親は「人間に対しペット以下の扱いをしていると思います。自分の子どもだったらどうなのか、不信感ばかりです。息子がどう扱われていたのか一部始終を見たい、早く答えを出してほしい」と訴えました。
警察は留置業務に関わった警察署員を取り調べるなどして、特別公務員暴行陵虐の疑いも視野に捜査を進めています。