米バイデン政権 日本の安全保障関連3文書の閣議決定を歓迎

日本政府が防衛力の抜本的な強化に向け、安全保障関連の3つの文書を閣議決定したことについて、アメリカのバイデン政権は歓迎する意向を表明し、軍事力を増強する中国などを念頭に、日米の連携を強化しながら抑止力を高めたい考えです。

アメリカ・ホワイトハウスで安全保障政策を担当するサリバン大統領補佐官は、日本政府の決定について「日本は自由で開かれたインド太平洋を守るため、歴史的な一歩を踏み出した」と歓迎する声明を発表しました。

また、オースティン国防長官は声明で、日本が敵のミサイル発射基地などをたたく「反撃能力」を保有することを支持するとした上で「両国の国防戦略の目標を支援するため、日本と協力することに全力を尽くす」と強調しました。

日米の安全保障問題に詳しいアメリカのランド研究所のジェフリー・ホーナン上級政治研究員は「アメリカは20年前に持っていたような支配力や優位性を失っており、日本が地域に積極的に関与し能力の高い防衛力を持つことは 大きな助けとなる。アメリカの資源を特定の役割や任務に使えるようになる」と述べ、日本の防衛力の強化はアメリカにとっても利益が大きいという認識を示しました。

バイデン政権は、急速に軍事力を増強する中国などを念頭に日米の連携を強化しながら抑止力を高めたい考えです。