中国 感染拡大の北京 体育館に臨時の発熱外来 人手不足も深刻

中国で新型コロナウイルスの感染が拡大する中、首都・北京では医療体制がひっ迫し、体育館などに臨時の発熱外来を設けて患者の診察にあたっています。感染の拡大に伴う人手不足も深刻な状況で、宅配便の配達が遅れるなど市民生活に大きな影響が出ています。

中国政府が今月7日、新型コロナウイルスの感染対策の緩和に踏み切ったあと、首都・北京では感染が急速に拡大し、医療体制がひっ迫しています。

これを受けて北京市政府は、体育館や文化施設に臨時の発熱外来を設けていて、このうち、中心部の朝陽区にある体育館では防護服を着た医師などが患者の診察や薬の処方にあたっていました。

一方、感染の拡大に伴う人手不足も深刻な状況で、宅配業者の配達員が陽性となるケースが相次いでいて、北京市内の配送拠点の周辺の歩道には配達されていない荷物が山積みになっていました。

このほか、自宅で隔離している感染者や感染を避けたい人などが利用しているとみられる食料や日用品の配達なども遅れていて、市民生活に大きな影響が出ています。

このため、北京市政府は市民に現状への理解を呼びかけるとともに、配達員のボランティアを急きょ募集するなど対応に追われています。