サイバー攻撃被害 データ復旧に高額請求トラブル相次ぐ 注意を

サイバー攻撃のリスクの高まりが指摘される中、被害を受けたデータの復旧について、専門業者に依頼したところ「十分な説明がなく高額な費用を請求された」などといった、トラブルが相次いでいるとして、セキュリティーの業界団体は契約時に気をつけるべきチェックリストをまとめ、注意を呼びかけています。

日本データ復旧協会によりますとサイバー攻撃を受けるなどして被害を受けたデータの復旧を依頼した専門業者との間のトラブルの相談が、企業などから相次いで寄せられていて、この3年半で292件に上っているということです。

具体的には、「復旧できなかったにもかかわらず十分な説明なく高額な費用を請求された」とか、「契約直後にキャンセルしたにもかかわらず、すでに作業は始めたといって費用を請求された」といったケースがあるということです。

こうしたことからサイバーセキュリティーの5つの業界団体は、契約時に気をつけるべき点をチェックリストにまとめ、16日都内で開かれた企業などのセキュリティー担当者が集まる会合で公表しました。

リストでは▽「復旧できます」などと断定調で説明する、▽「早く契約しないと復旧の可能性が下がる」と不安につけ込むような形で催促する、など悪質な業者の特徴を挙げ、注意点がまとめられています。

日本シーサート協議会の萩原健太さんは「一つでも被害を減らすため業者に依頼する際はリストを手元に置いて対応してほしい」と話しています。