新型コロナ感染者数 1週間平均 全国前週比1.26倍 45都府県で増

新型コロナウイルスの新規感染者数を1週間平均で比較すると、全国では1.26倍と増加傾向となっています。熊本県で1.80倍、宮崎県で1.77倍と九州を中心に増加の幅が大きくなるなど、45の都府県で増加しています。

NHKは、厚生労働省が発表した感染者数をもとに、1週間平均での新規感染者数の傾向について前の週と比較してまとめました。

全国

▽先月17日までの1週間では前の週に比べて1.24倍、
▽先月24日は1.08倍、
▽今月1日は1.27倍と7週連続で増加が続き、
▽今月8日は1.00倍とほぼ横ばいとなりましたが、
▽今月15日まででは1.26倍と再び増加に転じました。

一日当たりの全国の平均の新規感染者数は、先週よりおよそ2万9000人多いおよそ14万人で、北海道と秋田県を除く45の都府県で前の週より多くなりました。

また、増加のペースは感染者数が増えたすべての地域で上がり、熊本県では1.80倍、宮崎県では1.77倍、鹿児島県では1.72倍、大分県では1.71倍などと、九州を中心に増加の幅が大きくなっています。

鳥取県

人口当たりの感染者数が最も多いのは鳥取県で、
▽今月1日までの1週間は前の週の1.36倍、
▽今月8日は1.10倍、
▽今月15日まででは1.43倍と9週連続で増加しています。

一日当たりの新規感染者数はおよそ974人で、人口10万当たりの感染者数は1231.82人となっています。

1都3県

【東京都】
▽今月1日までの1週間は前の週の1.37倍、
▽今月8日は1.01倍、
▽今月15日まででは1.22倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ1万4803人となっています。

【神奈川県】
▽今月1日までの1週間は前の週の1.26倍、
▽今月8日は1.02倍、
▽今月15日まででは1.23倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ8947人となっています。

【埼玉県】
▽今月1日までの1週間は前の週の1.34倍、
▽今月8日は1.07倍、
▽今月15日まででは1.22倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ7821人となっています。

【千葉県】
▽今月1日までの1週間は前の週の1.44倍、
▽今月8日は1.02倍、
▽今月15日まででは1.29倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ6603人となっています。

関西

【大阪府】
▽今月1日までの1週間は前の週の1.29倍、
▽今月8日は1.08倍、
▽今月15日まででは1.36倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ7849人となっています。

【京都府】
▽今月1日までの1週間は前の週の1.40倍、
▽今月8日は1.09倍、
▽今月15日まででは1.33倍で、
一日当たりの新規感染者数は2396人となっています。

【兵庫県】
▽今月1日までの1週間は前の週の1.31倍、
▽今月8日は1.17倍、
▽今月15日まででは1.40倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ5009人となっています。

東海3県

【愛知県】
▽今月1日までの1週間は前の週の1.36倍、
▽今月8日は0.94倍、
▽今月15日まででは1.24倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ8618人となっています。

【岐阜県】
▽今月1日までの1週間は前の週の1.33倍、
▽今月8日は0.97倍、
▽今月15日まででは1.26倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ2797人となっています。

【三重県】
▽今月1日までの1週間は前の週の1.13倍、
▽今月8日は1.09倍、
▽今月15日まででは1.33倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ2036人となっています。

その他の地域

【北海道】
▽今月1日までの1週間は前の週の1.03倍で、
▽今月8日は0.79倍、
▽今月15日までは0.89倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ5639人となっています。

【宮城県】
▽今月1日までの1週間は前の週の1.17倍、
▽今月8日は0.93倍、
▽今月15日まででは1.10倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ3609人となっています。

【広島県】
▽今月1日までの1週間は前の週の1.02倍、
▽今月8日は1.08倍、
▽今月15日まででは1.30倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ3948人となっています。

【福岡県】
▽今月1日までの1週間は前の週の1.41倍、
▽今月8日は1.16倍、
▽今月15日まででは1.62倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ5795人となっています。

【沖縄県】
▽今月1日までの1週間は前の週の1.47倍、
▽今月8日は1.15倍、
▽今月15日まででは1.16倍で、
一日当たりの新規感染者数はおよそ669人となっています。

政府分科会 東邦大 舘田教授「大きな感染の波リスク高まる」

新型コロナウイルス対策にあたる政府の分科会のメンバーで、東邦大学の舘田一博教授は、現在の感染状況について「感染者数の増加のスピードは今週に入って全国で再び加速している。今主流となっているオミクロン株の『BA.5』から『BQ.1』系統への置き換わりが進み、年末年始にかけて人と人との接触が増えて換気が行いにくい時期でもあり、大きな感染の波を迎えるリスクが高まっている」と指摘しました。

また、医療の現状について「まだ『第8波』の入り口のような状況だが、すでにコロナ病床が満床になったという施設も報告され、救急搬送が困難な事例も全国的に見られている。一日に報告される死亡者の数は15日の時点で277人と増えてきていて、今後の感染者数の増加を想定すると、一日に最大で347人が亡くなったと報告されたことし夏の第7波のピークを超えてもおかしくない。高齢者や重症化しやすい人たちを守るための対策を早め早めに取ることが大事になっている」と述べました。

そのうえで「この冬は行動制限はないが、今のコロナの感染状況やインフルエンザとの同時流行のリスクが高まっていること、そして対策を強化しなければ亡くなる人が増えることを改めて認識しなければならない。基本的な感染対策をしっかり継続することが大事で、ワクチンを打てる人は打っておくこと、また、高齢の親戚が感染して重症化するリスクもあるので帰省前に検査を行うなど、できることをしっかりやって年末年始を楽しむことが重要になる」と話しています。