広島 世羅町の養鶏場で鳥インフルエンザ確認 約12万羽処分開始

広島県世羅町の養鶏場で複数のニワトリが死んでいるのが見つかり、遺伝子検査の結果、鳥インフルエンザに感染していることが確認されました。県は、この養鶏場のニワトリおよそ12万羽の処分を始めたほか、周辺を通行する車両の消毒ポイントを設置しました。

広島県によりますと、15日午前、世羅町の養鶏場から「ニワトリの死ぬ数が増えている」と県に連絡がありました。

県が遺伝子検査を行った結果、16日朝、致死率が高い高病原性の「H5型」の鳥インフルエンザウイルスが検出されたということです。

これを受けて県は、この養鶏場で飼育されているニワトリおよそ12万羽を処分することを決め、作業を始めました。

また、この養鶏場の半径3キロ以内の範囲を、養鶏場からニワトリや卵の移動を禁止する「移動制限区域」に、半径10キロ以内を、その地域からの出荷を禁止する「搬出制限区域」に、それぞれ指定し、世羅町や三次市などの合わせて4か所に、通行する関係車両の消毒ポイントを設けました。

県は16日午前、危機対策本部の会議を開き、防疫措置を徹底する方針を確認しました。

このあと湯崎知事は記者団に対し「農林水産省など関係機関と連携して、まん延防止に万全を期していく」と述べました。

広島県内の養鶏場で鳥インフルエンザが発生したのは去年12月以来です。

松野官房長官「県と緊密に連携し必要な支援を実施」

松野官房長官は閣議のあとの記者会見で「今シーズン、広島県では初の発生例であり、きょう農林水産省の藤木政務官が広島県の湯崎知事とオンラインで面会し、発生状況や県の対応について意見交換した。引き続き、県と緊密に連携し必要な支援を実施していく」と述べました。

その上で「鳥インフルエンザの発生事例が増えていることから、政府としては引き続き対応に万全を期すとともに、さらなる対応の強化についてスピード感を持って検討していきたい」と述べました。