感染対策緩和の中国 北京で団体旅行再開 感染への不安は根強く

中国で新型コロナウイルスの感染対策が緩和されたあと、感染者が急増している首都・北京では省や自治区と行き来する団体旅行が13日から再開されました。

中国政府としては旅行需要を喚起し、景気のてこ入れにつなげたいねらいがあるとみられますが、感染への不安も根強く需要が回復するかは不透明です。

国営の新華社通信によりますと、中国政府で新型コロナウイルス政策を担当する孫春蘭副首相は13日北京の病院などを視察し、感染者が急増しているもののほとんどは無症状や軽症だとして流行のピークは医療体制の強化によって乗り切ることができるという考えを示しました。

一方、北京市政府は13日、旅行会社が北京と省や自治区を行き来する団体旅行を扱うことを再開すると発表しました。

再開の条件として、団体旅行の参加者がマスクの常時着用と体温の測定を行うことや、ガイドがワクチンを接種することなど、さまざまな感染対策を挙げています。

中国政府としては、徹底した感染対策を条件に「ゼロコロナ」政策で抑えられてきた旅行需要を喚起し、景気のてこ入れにつなげたいねらいがあるとみられますが、人々の間では感染への不安も根強く需要が回復するかは不透明です。