【一問一答】井上尚弥選手 4団体王座統一 ポイントは 今後は

バンタム級で世界初の4団体王座統一を果たした井上尚弥選手。記者会見で報道陣の質問に答えた一問一答です。

キーポイントは左のジャブ

Q.試合を終えて今の気持ちを改めて。

A.久々の第11ラウンドを戦って疲れました。攻めて攻めて攻めたのでいつもよりは少し疲れましたけど、ここにベルトが4本並んで、すごく今、気持ちがいいです。

Q.相手のポールバトラーと戦った印象は。

A.バトラーの戦い方自体は予想通りではあったんですけど、非常にタフでしたね。自分が想像していた以上にタフだったので、表情も変えることなく戦ってきたので。そのへんの心理戦については、長引く原因ではあったと思うんですけど、その中で自分のやりたいボクシングというのはできたのかなと思います。

Q.自分からみた勝敗を分けたポイントは。

A.やっぱりキーポイントは左のジャブ。これは戦う前からこれだけは絶対に勝つというところを練習してきたので。かなりジャブでダメージも与えられていたと思うので、ここが本当に勝敗のキーになったのかなと思います。

この階級でやり残したことはない

Q.今後の展望や目標を。

A.このバンタム級で4団体統一という目標というか、成し遂げたので、この階級でやり残したことはないかなと思うので。あとは少しゆっくりして、会長と父と相談しながら、今後どうしていくかというものをちゃんと話し合って決めていきたいなと思います。

Q.今最強の敵は誰が思い浮かぶか。

A.そうですね…誰になるんだろうな。でも、戦った中で自分がダメージを負ったり、そういった試合というのはドネア選手との1戦目になるので、どの選手が最強か、強かったかというか、あの試合が自分が一番苦しんだなという試合になるのかなと思います。

11ラウンド、ギアを上げて倒すことができた

Q.判定勝ちがちらついていたか、最後までKOを諦めなかったか。もし判定で勝ち名乗りを受けていたらどんな気持ちだったか。

A.この戦いに向けて必ずKOで勝つという気持ちで準備してきたので、判定になっていたらやり切れない気持ちでいっぱいだったと思うんですけど、そんな中、11ラウンド、しっかりとギアを上げて倒すことができたので、ここは自分の中でひとつ収穫があった試合かなと思います。

Q.5ラウンドからペースダウンしたように見えたがアクシデントがあったのか。

A.アクシデントはなかったです。バトラーがやっぱりしっかりと対策をしてきているなというふうに。やっぱり前半しのいで中盤、後半勝負だなというのは、戦う前から自分もバトラーがそういう戦い方をしてくるというのは分かっていたんですけど、自分が思った以上にしっかりと対策をしてきているなという戦い方がうかがえたので、そこからは戦い方を自分も変えていかなきゃなということで、ちょっとペースダウンして誘い出したり、強引にいったり、そういうところを戦いながら決めていった感じではあります。

Q.それで長引いたと。

A.はい。

まだまだここは通過点

Q.バンタム級で誰も成し遂げなかった4団体統一をして何が見えたか。

A.ここがゴールではないので、見えた景色というのは、きょう、リング上ですごく最高な景色を、会場に足を運んでくれたファンの方が見せてくれたんですけど、自分としてはまだまだここは通過点として考えているので。満足感というものは…、満足はしていますけど、次に向けて切り替えていきたいなという思いはあります。

Q.終盤に相手を挑発するような場面があったが相手を誘い出す意図があったのか。

A.そうですね、誘い出すという意味合いもあるんですけど、倒されなければいいのかと、自分の中でちょっと思った部分もあるので。何をしに日本に来ているんだと、倒しに来たんじゃないのかと。そういった思いも自分の中でもあったので、そういった思いも含まれています。

Q.いらだっていたわけではなく自分をコントロールした中で行っていたのか。

A.いらだってはいないですけど…本当に勝つ気があるのかと、そういったところですよね。そういうボクシングをしてくるとは重々承知ではいたんですけど、あまりにも手を出してこないというのは自分の中でどうなのかなと思う場面もあったので、バトラーを引き出すためにもああいう形で挑発というか、しましたね。