14日は日本海側を中心に局地的な大雪になると予想されていますが、気象庁がその背景としてあげているのが「JPCZ」=「日本海寒帯気団収束帯」です。
「JPCZ」は北から冷たい風が南下した際、朝鮮半島の北側の高い山でいったん東西に分かれ、その後日本海側に近づいた時に再び合流した際に発生します。
この冬いちばんの寒気 北日本や北陸中心 暴風に猛吹雪など警戒
この冬一番の強い寒気の影響で、北日本の日本海側や北陸を中心にこれから15日にかけて雪を伴って風が強まり、荒れた天気となる見込みです。
東北南部や北陸では発達した雪雲が流れ込んで局地的に大雪になるおそれもあり、暴風や高波に加え、猛吹雪や吹きだまりによる交通への影響に警戒してください。
気象庁によりますと、低気圧と前線の影響で北日本と東日本の広い範囲で雨が降り、北海道と東北の平地や関東北部の山沿いなどでも雪が降っているところがあります。
これから北日本や北陸で冬型の気圧配置が強まって、上空にこの冬一番の強い寒気が流れ込む見込みです。
このため北日本の日本海側や北陸を中心に15日にかけて、雪を伴って非常に強い風が吹く荒れた天気となるおそれがあります。
特に14日午後以降、日本海に帯状の雪雲を作り出す「JPCZ」=「日本海寒帯気団収束帯」が発生して東北南部や北陸では局地的に雪雲が発達し、大雪となるおそれもあります。
14日にかけての最大風速は、東北と北陸、近畿で23メートル、北海道と中国地方で20メートル、最大瞬間風速は北海道と東北、北陸、近畿で35メートル、中国地方で30メートルに達する見込みです。
海上は大しけやしけとなり、波の高さは北海道と東北、北陸で6メートル、近畿と中国地方で5メートルと予想されています。
気象庁は日本海側の広い範囲で暴風や高波に警戒し、特に北日本や北陸では猛吹雪や吹きだまりによる交通への影響に警戒するよう呼びかけています。
局地的な大雪を降らせる「JPCZ」とは

風がぶつかるため雪雲が発達して筋状になり、その長さは1000キロ程度に達します。
この筋状の雪雲が日本海側を中心に次々と流れ込むため、たびたび大雪をもたらしてきました。
この筋状の雪雲が日本海側を中心に次々と流れ込むため、たびたび大雪をもたらしてきました。

2017年の2月には、JPCZが中国地方や近畿の日本海側付近にとどまって大雪となり、鳥取市では積雪が90センチを超えて記録的な大雪となりました。
鳥取県内では、およそ250台が立往生したほか、雪の重みによって港にあった漁船などが相次いで沈没しました。
去年1月には、JPCZが若狭湾付近に停滞して大雪が降り続き、福井県の北陸自動車道でおよそ1600台が動けなくなり解消までに2日以上かかりました。
鳥取県内では、およそ250台が立往生したほか、雪の重みによって港にあった漁船などが相次いで沈没しました。
去年1月には、JPCZが若狭湾付近に停滞して大雪が降り続き、福井県の北陸自動車道でおよそ1600台が動けなくなり解消までに2日以上かかりました。
大雪の原因 JPCZ=日本海寒帯気団収束帯とは

雪の情報を確認 冬用タイヤ チェーンの着用を

「どこに」「どの程度」雪雲がとどまりそうか、気象庁のホームページの「今後の雪」で、降雪量や積雪の深さの予想を6時間先まで確認できるため、参考にしてください。
気象庁ホームページ「今後の雪」
※NHKサイトを離れます
北陸などではこの冬、初めての本格的な雪になる見込みです。

この時期の大雪では、冬用タイヤやチェーンをつけていない車のスリップ事故が相次ぎ、立往生などにつながるケースもあります。
最新の雪の情報を確認するとともに、車を運転する際は必ず冬用タイヤやチェーンを装着し、無理な運転は控えるようにしてください。
最新の雪の情報を確認するとともに、車を運転する際は必ず冬用タイヤやチェーンを装着し、無理な運転は控えるようにしてください。