経営破綻 FTXトレーディング前CEO逮捕 暗号資産相場操縦関与か

先月、経営破綻した暗号資産の交換業大手、FTXトレーディングの創業者で前のCEOのサム・バンクマンフリード氏が滞在先の大西洋の島国バハマで現地の当局に逮捕されました。これによって破綻の原因などが明らかにされるかが焦点です。

大西洋の島国バハマの捜査当局は12日、先月経営破綻した暗号資産の交換業大手、FTXトレーディングの創業者で前のCEOのサム・バンクマンフリード氏を逮捕したと発表しました。

バハマの当局は、アメリカがバンクマンフリード氏を起訴し、引き渡しを要求する可能性が高いとの通知を受けたことから、現地に滞在していたバンクマンフリード氏を逮捕したとしています。

アメリカのメディアは、これまでアメリカの当局がバンクマンフリード氏が暗号資産の相場操縦に関わった疑いがあるなどとして捜査していると伝えていて、ニューヨークの司法当局は13日にも起訴した内容を明らかにするとしています。

バンクマンフリード氏は、アメリカ議会下院の金融サービス委員会で13日に開かれる公聴会で証言するとみずからのツイッターで明らかにしていました。

FTXの経営破綻は、暗号資産業界で過去最大の規模とされ、100万人以上いるとされる顧客の資産の返還が課題となる中、前CEOの逮捕によって破綻の原因などが明らかにされるかが焦点です。

米証券取引委 司法当局に訴えを申し立てへ

アメリカの証券取引委員会は、FTXトレーディングのバンクマンフリード前CEOについて証券取引法違反に関する別の容疑があるとして今後、司法当局に訴えを申し立てると発表しています。

また、アメリカの有力紙、ウォール・ストリート・ジャーナルやニューヨーク・タイムズは、ニューヨークの司法当局がバンクマンフリード氏を起訴した内容について、関係者の話として、資金洗浄=マネーロンダリングや証券詐欺などの罪が含まれると伝えています。