事務所関係者によりますと、佐藤さんは、俳優だった妻が6年前に亡くなってから自宅で1人暮らしをしていたということです。
ここ数年は自宅で転んだことで腰を痛め、つえをついて生活していたことから、外出する機会は減り、最近は仕事も減らしていたということです。
一方で、近くに住む長男が頻繁に自宅を訪れ、様子をうかがっていたほか、友人たちとは連絡を取り合っていたということです。
また、佐藤さんは俳優業のかたわら妻とともに、東京 銀座などで飲食店を数十年にわたって経営していました。
店では、得意料理のカレーを客にふるまっていたということです。
この店は接客上手な妻と二人三脚で切り盛りしていましたが、妻が亡くなったことや、新型コロナの影響で客足が減るなどして、おととし閉めていました。
事務所の関係者は「少し不器用なところもあったが、家族思いで多くの友達にも囲まれていました。亡くなってしまったのが残念です」と話していました。
俳優の佐藤蛾次郎さん死去 78歳 「男はつらいよ」シリーズなど
人気映画「男はつらいよ」シリーズにも出演した俳優の佐藤蛾次郎さんが、10日、東京 世田谷区の自宅で亡くなりました。78歳でした。所属事務所の関係者によりますと、死因は虚血性心不全とみられるということです。
警視庁によりますと、10日午前10時すぎ、東京 世田谷区の住宅の浴室で、この家に住む俳優の佐藤蛾次郎さん(78)が風呂につかった状態で動かなくなっているのを、訪れた親族が発見し、119番通報したということです。
遺体に目立った傷などはなく、その場で死亡が確認されたということです。
所属事務所の関係者によりますと、死因は虚血性心不全とみられるということです。
佐藤さんは1人暮らしで、様子をうかがいに家族が頻繁に自宅を訪れていて、風呂場で見つかった前の日も、昼前に長男が訪れていたということです。
警視庁が詳しい状況を調べています。
佐藤さんは人気映画「男はつらいよ」シリーズなど、さまざまな映画やテレビドラマに出演し、活躍していました。
佐藤さん最近の暮らし
「男はつらいよ」山田洋次監督や共演者がコメント
映画「男はつらいよ」シリーズの山田洋次監督や共演者が映画会社の松竹を通じてコメントを出しました。
このうち、山田監督は「50年以上昔、大阪で、ある作品のオーディションを行った時、時間に遅れてニヤニヤ笑いながら現れた彼の強烈な印象はいまだに忘れられない。渥美清が仁王様、その足に踏んづけられている天邪鬼が佐藤蛾次郎。このコンビ無くして、寅さんシリーズは成り立たなかっただろう。典型を生み出すという、大きな仕事を、彼は小柄な身体、ユニークな表情、愛嬌のあるガラガラ声で表現してくれた。『男はつらいよ』シリーズを支えたレギュラーメンバーがまた一人減って、寂しくなりました」としています。
また、寅さんの妹、さくら役の倍賞千恵子さんは「ガジさんとは、よくお電話で近況や昔話をしていましたね。今日は葛飾に出かけるので、久しぶりにお電話でもしてみようとしていたときに知らせを聞き、とても驚いています。残念でなりません。私がガジさんに初めてお会いしたのは、映画『白昼堂々』のときで、その時から面白い人だなと思っていました。まさか『寅さん』でこんなに長くお仕事ができるとは思ってもいませんでした。ガジさんが怪我をして映画に出られなかったとき、渥美さんとお見舞いに行ったら『えへへ』と笑って言い訳をしていた姿が懐かしいです。とっても優しく愛妻家だったガジさん、もう奥様に会えましたか?」とコメントしています。
寅さんのおい、満男役の吉岡秀隆さんは「『男はつらいよ』の撮影の時に必ず差入れしてくださる蛾次郎さんのつくったカレーの味と、『満男、うまいか?』と少年のような笑顔で聞いてくださったことが昨日のことのように思い出されます。スタジオの片隅にいる僕をいつも気にかけてくださったこと、忘れません。ありがとうございました」としています。
このうち、山田監督は「50年以上昔、大阪で、ある作品のオーディションを行った時、時間に遅れてニヤニヤ笑いながら現れた彼の強烈な印象はいまだに忘れられない。渥美清が仁王様、その足に踏んづけられている天邪鬼が佐藤蛾次郎。このコンビ無くして、寅さんシリーズは成り立たなかっただろう。典型を生み出すという、大きな仕事を、彼は小柄な身体、ユニークな表情、愛嬌のあるガラガラ声で表現してくれた。『男はつらいよ』シリーズを支えたレギュラーメンバーがまた一人減って、寂しくなりました」としています。
また、寅さんの妹、さくら役の倍賞千恵子さんは「ガジさんとは、よくお電話で近況や昔話をしていましたね。今日は葛飾に出かけるので、久しぶりにお電話でもしてみようとしていたときに知らせを聞き、とても驚いています。残念でなりません。私がガジさんに初めてお会いしたのは、映画『白昼堂々』のときで、その時から面白い人だなと思っていました。まさか『寅さん』でこんなに長くお仕事ができるとは思ってもいませんでした。ガジさんが怪我をして映画に出られなかったとき、渥美さんとお見舞いに行ったら『えへへ』と笑って言い訳をしていた姿が懐かしいです。とっても優しく愛妻家だったガジさん、もう奥様に会えましたか?」とコメントしています。
寅さんのおい、満男役の吉岡秀隆さんは「『男はつらいよ』の撮影の時に必ず差入れしてくださる蛾次郎さんのつくったカレーの味と、『満男、うまいか?』と少年のような笑顔で聞いてくださったことが昨日のことのように思い出されます。スタジオの片隅にいる僕をいつも気にかけてくださったこと、忘れません。ありがとうございました」としています。
「男はつらいよ」の舞台 柴又でも悼む声
「男はつらいよ」の舞台となった東京 葛飾区の柴又では、寅さんの弟分「源ちゃん」役として親しまれた佐藤蛾次郎さんが亡くなったことを悼む声が聞かれました。
寅さんの実家のモデルとなっただんご屋の社長、石川宏太さんは「蛾次郎さんは映画の前のドラマが始まった頃から来てくれていて、とても気さくな人でした。ひとり、またひとりと、なじみの俳優さんが亡くなってしまうのは、柴又の人間としてとても寂しいです」と話していました。
千葉県から柴又を訪れた夫婦は「寅さんは子どもの頃から見ていましたし、びっくりしたのと同時に、同世代の俳優なので寂しいです」と話していました。
江戸川区の60代の男性は「『男はつらいよ』シリーズは子どもの頃から年末年始とお盆に欠かさず50年近く見続けていたので、亡くなったと聞いてとても残念です」と話していました。
商店街で仏具店を営む男性は「撮影で店の前を通るときに必ずあいさつしてくれて、個人的にお話をしていたため、親しい知り合いが亡くなったような気持ちです。『寅さん』でなじみの俳優がひとりひとりいなくなっていく寂しさを感じています」と話していました。
寅さんの実家のモデルとなっただんご屋の社長、石川宏太さんは「蛾次郎さんは映画の前のドラマが始まった頃から来てくれていて、とても気さくな人でした。ひとり、またひとりと、なじみの俳優さんが亡くなってしまうのは、柴又の人間としてとても寂しいです」と話していました。
千葉県から柴又を訪れた夫婦は「寅さんは子どもの頃から見ていましたし、びっくりしたのと同時に、同世代の俳優なので寂しいです」と話していました。
江戸川区の60代の男性は「『男はつらいよ』シリーズは子どもの頃から年末年始とお盆に欠かさず50年近く見続けていたので、亡くなったと聞いてとても残念です」と話していました。
商店街で仏具店を営む男性は「撮影で店の前を通るときに必ずあいさつしてくれて、個人的にお話をしていたため、親しい知り合いが亡くなったような気持ちです。『寅さん』でなじみの俳優がひとりひとりいなくなっていく寂しさを感じています」と話していました。