「グリーン水素」運ぶ海底パイプライン 仏スペイン間に建設
フランスとスペインなどは再生可能エネルギーでつくるいわゆる「グリーン水素」を運ぶ海底パイプラインを建設し、2030年までの稼働を目指すことで合意しました。
スペイン南東部のアリカンテで9日、スペインのサンチェス首相とポルトガルのコスタ首相、それにフランスのマクロン大統領が会談しました。
会談後の記者会見で、マクロン大統領は、再生可能エネルギーで発電した電力でつくるいわゆる「グリーン水素」を運ぶ、海底パイプラインを建設し、2030年までの稼働を目指すことで3か国が合意したと明らかにしました。
海底パイプラインは、フランス南部のマルセイユとスペイン北東部のバルセロナを結ぶ計画で、建設費用は25億ユーロ、日本円にして、およそ3600億円になる見込みだということです。
ヨーロッパでは、ロシアへのエネルギー依存からの脱却や脱炭素の取り組みをどのように進めるかが課題となっている中、次世代のエネルギーとして水素の活用が注目されています。
スペインのサンチェス首相は「ヨーロッパで初めての水素を運ぶ主要な回廊となる」と海底パイプラインの意義を強調しています。