防衛省「高速滑空弾」部隊新設へ 九州と北海道に配備を検討

防衛省は、音速を超える速度で滑空する「高速滑空弾」を運用する部隊を陸上自衛隊に新たにつくり、九州と北海道への配備を検討していることが関係者への取材で分かりました。

「高速滑空弾」は、音速を超える速度でグライダーのように滑空して目標に向かうミサイルで、従来よりも迎撃が難しいとされ、防衛省が離島の防衛などのために2018年度から開発を進めています。

防衛省関係者によりますと「高速滑空弾」を運用する部隊を2026年度をめどに陸上自衛隊に新たに2つ設け、九州と北海道の駐屯地に配備することを検討しているということです。

射程は数百キロで、配備から数年以内に1000キロ以上に伸ばす計画だということです。

また、九州と東北、北海道に合わせて5つある陸上自衛隊の地対艦ミサイルの連隊について、沖縄と九州に新たに配備して7つにしたうえで、射程をおよそ1000キロに伸ばした「12式地対艦ミサイル」の改良型を2026年度以降、順次配備していくということです。

これらのミサイルは、弾道ミサイルの発射基地などをたたく「反撃能力」を行使するための装備として検討されていて、配備先となる地域の理解が得られるかが焦点となる見通しです。