“りくりゅう” 三浦・木原ペア GPファイナル優勝 日本勢初

フィギュアスケートのグランプリファイナルは9日、ペア後半のフリーが行われ、ショートプログラムを終えて首位の三浦璃来選手と木原龍一選手のペアが合計でもトップを守り、大会初優勝を果たしました。
グランプリファイナルのペアで日本勢が優勝するのは初めてです。

3年ぶりに開催されているグランプリファイナルは9日、イタリアのトリノでペア後半のフリーが行われました。

ショートプログラムを終えて首位の三浦選手と木原選手は出場選手中、最後の6組目に登場しました。

2人は滑らかなスケーティングで滑り出すと、冒頭のツイストリフトで先月のNHK杯よりも評価の高いレベルスリーを獲得しましたが、続く3連続ジャンプで冒頭の3回転が2回転になったり、木原選手が3回転サルコーで手をついたりするミスがありました。

それでも2人は、後半の2つのスロージャンプを粘り強くこらえたほか、3つのリフトでいずれも最高評価のレベルフォーを獲得するなど息のあった演技で滑りきりました。

この結果、フリーで136.50をマークした三浦選手と木原選手はショートプログラムとの合計を214.58としてトップを守り、グランプリファイナルのペアで日本勢初となる優勝を果たしました。

キスアンドクライで涙

初出場のグランプリファイナルで優勝した木原龍一選手は「2人で優勝することができてものすごくうれしい。ただ、2人とも細かいミスがでてしまったのでそこは反省だし、2人が初めてプレッシャーと戦う試合になったので来年3月の世界選手権に向けても良い経験になった」と落ち着いた様子で話していました。

三浦璃来選手は「よかった点は、ミスや相手と合わないことがあっても最後まで笑顔で滑りきれたこと。練習の積み重ねを演技の自信に変えられたことが私たちの今シーズン前半の成長だと思う」と充実した表情で話しました。

優勝が決まったあと、キスアンドクライでともに涙を流したことについて木原選手は「僕自身、8年ほど前以来、サルコーをミスしてしまって僕のせいでいい点数が出せないんじゃないかという申し訳ない気持ちになった。点数が出る前に悔しさを感じて不安な気持ちが大きかった」と話しました。

そして、フリーのプログラムで好きな点について問われると、三浦選手は「曲調も歌詞も私たちがこれまで表現したことのない“自己犠牲愛”というテーマで、表現するのも楽しいし新しい自分たちを表現できる」と笑顔で応えていました。

また木原選手は「今シーズンは三浦選手のけががあってお互いに支え合ってシーズンに入った。今シーズンの状況すべてを表しているから気に入っているのだと思う」と話していました。

三浦・木原ペアとは

三浦璃来選手と木原龍一選手は結成4年目のペアです。

三浦選手は兵庫県出身の20歳。

2015年にシングルからペアに転向しました。

木原選手は愛知県出身の30歳で2013年にシングルからペアに転向し、翌年、高橋成美さんと組んでソチオリンピックに団体のメンバーとして初出場しました。

2018年のピョンチャンオリンピックは須崎海羽さんとのペアで出場しています。

三浦選手と木原選手は2019年8月にペアを結成し、直後に出場したグランプリシリーズのNHK杯で5位に入りました。

その後、カナダを拠点に練習を積んで去年の世界選手権で10位に入ると、昨シーズンはグランプリシリーズ2大会で表彰台にのぼりました。

ことし2月の北京オリンピックは団体で日本の銅メダル獲得に貢献し、個人戦ではこの種目では日本勢として過去最高の7位入賞を果たしたほか、3月の世界選手権では2位となりました。

そして今シーズンはリフトやスピン、ジャンプなどの技術一つ一つに磨きをかけるとともに技と技のつなぎの動きの向上にも努めてきました。

今シーズンはこの種目で力を見せてきたロシア勢が不在という状況ではあるものの、安定感のある演技で10月のグランプリシリーズカナダ大会で日本選手どうしのペアとしてグランプリシリーズ初優勝を果たすと、続く先月のNHK杯も自己ベストを更新して優勝しました。