ロシア 同盟関係のベラルーシで軍事演習 参戦させようと圧力か

ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアの国防省は、隣国のベラルーシで軍の部隊が演習を行っていると発表しました。プーチン政権が同盟関係にあるベラルーシを参戦させようと、圧力をかけているという見方も出ていて、ウクライナ側は警戒を強めているものとみられます。

ウクライナ各地では、発電所などエネルギー関連施設に対するロシア軍のミサイル攻撃が繰り返されていて、市民は断続的に停電が発生する中で厳しい生活を余儀なくされています。

ウクライナ軍の参謀本部は9日、「全土のエネルギー関連施設や重要インフラに対するミサイル攻撃の脅威は依然として残っている」とSNSに投稿しました。

一連の攻撃について、ロシアのプーチン大統領は8日に、「たしかに、われわれはやっている」と述べ、エネルギー関連施設を標的に攻撃を行っていると明言しました。

一方、ロシア国防省は8日、同盟関係にある隣国のベラルーシで軍事演習を行っていると発表し、映像を公開しました。

演習場所は明らかにしていませんが、ロシア国防省は「われわれは一つだ」としたうえで、日中と夜間の戦闘を想定した演習を実施しているとしています。

ロシアのショイグ国防相は今月3日、軍の部隊を伴ってベラルーシを訪問し、ルカシェンコ大統領と面会していて、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は、プーチン政権の動きについて、「ウクライナの戦争に参加させようとベラルーシに圧力をかけているとみられる」と分析しています。

ロシアとベラルーシは、ことし10月、国境地帯の情勢悪化に対応するためとして、合同部隊を編成していて、ベラルーシ南部と国境を接するウクライナ側は、両国の動きに警戒を強めているものとみられます。