ドイツ首相「国は強固」 “貴族”や裁判官など25人逮捕で

ドイツのショルツ首相は、国家の転覆などを企てテロ組織に関わっていた疑いで25人が逮捕された事件を受け「今回の逮捕でわれわれの国が強固なものだとわかったと思う」と述べ、事件は未然に防いでおり、ドイツの民主主義が揺らぐことはないと強調しました。

ドイツの連邦検察は7日、貴族出身とみられる「ハインリヒ13世」を名乗る男や、去年まで右派政党の連邦議会議員を務めていた現職の裁判官など25人を国内のテロ組織に関わっていた疑いで逮捕しました。

25人は、国家の転覆と独自の政府の樹立を企て、武装したグループで連邦議会の議事堂に押し入る計画を立てていた疑いもあるとしています。

逮捕から一夜明けた8日、ドイツのショルツ首相は事件について記者会見で問われ「驚くべきでとても嫌な事件だ」と不快感を示しました。

一方で「今回の逮捕でわれわれの国と民主主義が強固なものだとわかったと思う」とも述べ、事件は国が未然に防いでおり、ドイツの民主主義が揺らぐことはないと強調しました。

ショルツ首相の発言は国民に平静を呼びかけた形で、今回の事件がドイツ社会に与えた衝撃の大きさも伺えます。