米タイム誌「ことしの人」にゼレンスキー大統領

アメリカの雑誌「タイム」は世界に最も影響を与えた「ことしの人」に、ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナのゼレンスキー大統領と「ウクライナの精神」を選びました。

タイム誌は1927年から毎年、その年に世界に最も影響を与えた人物や団体を「ことしの人」に選んでいて、7日、ことしはウクライナのゼレンスキー大統領と「ウクライナの精神」を選んだと発表しました。

ゼレンスキー大統領を選んだ理由についてタイム誌は「2月24日にロシアが攻撃を始めたあともウクライナにとどまって支援を集め続け、世界中に行動の波を引き起こした」と指摘し、スピーチなどを通じて国際社会に結束を呼びかけ世界中がウクライナを支援するようになったとしています。

また「ウクライナの精神」を選んだ理由については、ウクライナに思いを寄せ手を差し伸べてきた多くの人によって体現されているとし、▽難民に食事を無料で提供したウクライナのシェフや、▽ウクライナに何度も足を運び攻撃でけがをした人の治療法を現地の医者に教え続けたイギリスの外科医などの活躍を紹介しています。

タイム誌の編集長は「ゼレンスキー大統領とウクライナの精神は勇気が恐怖と同じくらい波及しうることを証明し、同時に民主主義や平和がいかにもろいものか世界に思い起こさせた」と説明しました。