中国の輸出額2か月連続で減少 欧米向けの輸出落ち込みが主要因

中国の先月の貿易統計が発表され、輸出額は2か月連続で減少しました。欧米向けの輸出が落ち込んだことが主な要因です。

中国の税関当局が7日に発表した先月の貿易統計によりますと、輸出額はドル換算で去年の同じ月と比べて8.7%のマイナスとなり、2か月連続で減少しました。

マイナス幅は、新型コロナウイルスの感染が初めて拡大したおととし2月以来の大きさとなりました。

インフレや利上げの影響で景気減速への懸念が強まっている、アメリカやヨーロッパ向けの輸出が落ち込んだことが主な要因です。

また、輸入額も去年の同じ月と比べて10.6%のマイナスと、2か月連続の減少で前の月からマイナス幅が大きく拡大しました。

厳しい行動制限を伴う「ゼロコロナ」政策の影響で内需が停滞するなか、輸出の不振によってさらに景気が下押しされるのではないかとの見方が出ています。

一方、ロシアとの間では、輸出がおよそ17%、輸入がおよそ28%と、それぞれ去年の同じ月から大幅な増加となり、エネルギーを中心に活発な貿易が続いています。