旧統一教会 被害者救済法案 あす衆院通過の見通し
旧統一教会の被害者救済を図る新たな法案は、8日に衆議院の特別委員会と本会議で採決することで与野党が合意し、8日に衆議院を通過する見通しになりました。
今の国会の会期末が今週10日の土曜日に迫る中、旧統一教会の被害者救済に向けて悪質な献金を規制する新たな法案は、6日から衆議院の特別委員会で審議が行われています。
特別委員会は7日朝の理事会で、8日の午前、岸田総理大臣が出席して、質疑を行ったあと、法案の採決を行うことで与野党が合意しました。
これを受けて、衆議院議院運営委員会の理事会は8日の特別委員会のあと、本会議でも採決することで与野党が合意し、法案は8日に衆議院を通過して、参議院に送られる見通しになりました。
新たな法案をめぐって、自民党は、立憲民主党などとの協議を踏まえ特別委員会で、寄付の勧誘を行う法人などが配慮義務を怠った場合、勧告や法人名の公表を行うなどとした修正を行う方向で調整を進めています。
新たな法案への対応をめぐり、立憲民主党の安住国会対策委員長は7日午前、記者団に対し「法案の実効性を高めるために、今、最終調整をしていて『十分』な配慮義務というのは、1つの知恵だ。『十分』というのは軽いことばではなく、法律に入れた場合、その範囲や効力は普通の配慮義務より格段に上がる」と述べました。
そのうえで「残された会期で、参議院で与野党が合意して日程を決めてほしい」と述べ、今週10日の会期末までに成立させたいという意向を示しました。
また、こうした条文の修正が行われた場合、立憲民主党が法案に賛成するかを問われたのに対し、安住氏は「泉代表と岡田幹事長に一任しており、その判断に任せたい」と述べました。
維新 藤田幹事長「賛否 おおむね前向き」
日本維新の会の藤田幹事長は、記者会見で「この臨時国会で法案を成立させて、一歩前進させるという思いは同じであり、実効性の部分で踏み込んだ提案をいただいたことは前向きに評価している。賛否については、最後まで気を抜かずによく見定めて決めたいが、おおむね前向きな姿勢だ」と述べました。
共産 穀田国対委員長「配慮義務を禁止規定にし修正案出したい」
共産党の穀田国会対策委員長は、記者会見で「党として法案の配慮義務を禁止規定にするという内容などを盛り込んだ修正案を出したい。よりよいものにするために最後まで努力したうえで法案への賛否を決める。きょうの参考人質疑で問題点も指摘されており、国会の会期を延長して審議を深めるべきだ」と述べました。
松野官房長官「新法案は実効的なものに 早期成立図る」
松野官房長官は午後の記者会見で「新法案は、禁止行為、取り消し権、配慮義務など、さまざまな規定を組み合わせて立法作業を行ったうえで提出しており、実効的なものとなったと考えている」と述べました。
そのうえで「さらなる実効性の向上に関し、与野党でさまざまな意見があるが、そうした意見も聞きつつ、引き続き法案の早期成立を図っていきたい」と述べました。
そのうえで「さらなる実効性の向上に関し、与野党でさまざまな意見があるが、そうした意見も聞きつつ、引き続き法案の早期成立を図っていきたい」と述べました。
あす参院でも審議入りへ
7日夕方、参議院議院運営委員会の理事会が開かれ、8日に法案が衆議院を通過したあと、参議院でも審議入りすることを決めました。
理事会では、野党側から「衆議院を通過する日に、参議院で審議入りするのは異例だ」などの意見が出されましたが、最終的に石井委員長が、8日の午後、本会議を開くことを決めました。
本会議では、岸田総理大臣も出席して、法案の趣旨説明と各党の質疑を行うということです。
与党側は、9日から参議院の特別委員会で審議を行ったうえで、会期末となる10日までに法案を成立させたい考えで、野党側と調整を進めることにしています。
理事会では、野党側から「衆議院を通過する日に、参議院で審議入りするのは異例だ」などの意見が出されましたが、最終的に石井委員長が、8日の午後、本会議を開くことを決めました。
本会議では、岸田総理大臣も出席して、法案の趣旨説明と各党の質疑を行うということです。
与党側は、9日から参議院の特別委員会で審議を行ったうえで、会期末となる10日までに法案を成立させたい考えで、野党側と調整を進めることにしています。