オミクロン株“毒性弱い”強調 中国政府さらに感染対策緩和か

中国各地で厳しい感染対策を見直す動きが進むなか、国営テレビはこれまで感染力が強いとしてきたオミクロン株について、一転して「毒性が弱い」などと強調する専門家のインタビューを繰り返し伝えました。これを受けて、中国政府が今後、感染対策の緩和をさらに進めるのではないかという受け止めが広がっています。

国営の中国中央テレビは6日、新型コロナウイルスの感染の主流となっているオミクロン株の特徴について専門家のインタビューを繰り返し伝えました。

この中で専門家は「オミクロン株の毒性は明らかに弱く、感染者の90%以上が無症状か軽い症状にとどまっている」として、季節性のインフルエンザによく似ていると指摘しました。

また別の専門家は「症状が軽ければかぜ薬などを服用し、在宅での治療も可能だ」として、これまでのようにすべての感染者を病院や隔離施設に移す措置は必要ないという見解を示しています。

中国メディアは、これまでオミクロン株は感染力が強いとして「ゼロコロナ」政策を継続する必要性を伝えてきましたが、今回、一転して伝え方を変えた形です。

中国では、「ゼロコロナ」政策に反発する抗議活動が各地で相次いだあと、厳しい感染対策を見直す動きが進み、中国政府が今後、感染対策の緩和をさらに進めるのではないかという受け止めが広がっています。