航空自衛隊 戦後初フィリピンに戦闘機派遣 中国念頭に連携へ

航空自衛隊は協力関係の構築を進めているフィリピンに、戦後初めて戦闘機を派遣しました。戦闘機の海外派遣はアメリカ、オーストラリアに次いでフィリピンが3か国目で、両国はインド太平洋地域で台頭する中国を念頭に、安全保障分野での連携を深めることにしています。

フィリピン北部のルソン島にあるクラーク空軍基地に6日、航空自衛隊のF15戦闘機2機が到着しました。

2機は宮崎県の新田原基地を出発し、空中給油を受けながら、およそ4時間かけて移動しました。

航空自衛隊によりますと、日本の戦闘機がフィリピンを訪れるのは戦後初めてで、戦闘機の海外派遣はアメリカとオーストラリアに次いでフィリピンが3か国目だということです。

航空自衛隊とフィリピン空軍は台頭する中国を念頭に「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて去年、共同訓練を始めました。

2機の戦闘機は今回は訓練に参加しないものの、日本からフィリピンには今後、日本の防衛装備品の警戒管制レーダーが完成品として初めて輸出される計画もあり、両国は安全保障分野での連携を深めることにしています。
パイロットの有澤章太郎2等空佐は「フィリピンは日本と共通の価値観を持つ非常に重要なパートナーだ。互いの連携と理解を深め、地域の安定に貢献したい」と話していました。