ロシア 同性愛の情報など規制する改正法成立 欧米の影響排除か
ロシアで5日、同性愛に関する情報の拡散などを規制する改正法が成立し、プーチン大統領としては、欧米の影響力の排除や伝統的な価値観を一層強く打ち出すねらいがあるとみられます。
この改正法は5日、プーチン大統領の署名で成立しました。
法律は、ロシアが「非伝統的」と位置づける同性愛などについて関心を持たせるなどの目的で、出版やインターネットなどで情報を発信したり、公共の場で活動したりといった行為を「プロパガンダ」として規制するものです。
改正により規制範囲が拡大され、違反した場合の罰金も引き上げられました。
プーチン大統領は、ことし10月に行った演説の中で性的指向などをめぐり、「西側のエリートが、はやりの傾向を自国の国民や社会に根づかせるのはかまわないが、同調することを他人に要求する権利はない」と述べています。
プーチン大統領としては今回の法改正をとおして、欧米の影響力の排除や伝統的な価値観を一層強く打ち出すねらいがあるとみられます。
一方、独立系メディアは、ロシアで性的マイノリティーの人たちへの抑圧がさらに強まることが懸念されると伝えています。