ロシアのプーチン大統領は6日、首都モスクワで開いた安全保障会議で「ロシア国内の安全を確保する課題について議論する」と述べました。
またロシア大統領府のペスコフ報道官は、ロシア国内の軍事基地が攻撃されたことを受けて会議が開催されたのか記者団に質問されたのに対し「ウクライナの政権はテロ行為を継続し、これは危険な要因だ。こうしたことを考慮し、必要な措置がとられている」と述べました。
報道官の発言は、プーチン大統領が急きょ政権幹部と対応を協議していることを示唆した形で、政権として事態を深刻に受け止めている可能性があるとみられます。

【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(6日の動き)
ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。
ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる6日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)
プーチン大統領 軍事基地攻撃受け 急きょ政権幹部と対応協議か
NYタイムズ “無人機攻撃 ウクライナ側の高官認める” と伝える
ロシア国内であった複数の空軍基地での爆発について、ロシア国防省はウクライナ軍の無人機による攻撃を受けたと発表しました。
ウクライナ側はこれまで公式な発表は行っていませんが、アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズは6日、ウクライナ側の高官が、ウクライナ軍の無人機による攻撃だったと認めたとしたうえで、軍事侵攻が始まって以降、ロシア領内の最も遠い場所に入り込んで行われた攻撃だったと伝えました。
戦況を分析するイギリス国防省は6日、ロシアが無人機による攻撃を受けたとする南部サラトフ州のエンゲルス空軍基地は、30機以上の爆撃機が配備されているロシア軍の主要な拠点で、こうした軍用機がウクライナへの巡航ミサイルの発射にも使用されていると指摘しました。
そして、一連の爆発の原因は確認されていないとする一方、ウクライナとの国境から600キロも離れたエンゲルス空軍基地が攻撃を受けたとすれば、ロシア軍にとっては軍事侵攻の開始以降、戦略的に最も重大な失敗の1つとなり、軍の幹部は厳しい責任を問われることになると分析しています。
またアメリカのシンクタンク「戦争研究所」は5日「ロシアの空軍基地への攻撃は、ウクライナ軍が行った可能性が高い。ロシア軍が、ウクライナのインフラ施設を攻撃しているのに対し、ウクライナ軍がこれを妨害できる能力を示している」として、ロシア軍が繰り返すエネルギーなどインフラ施設を標的としたミサイル攻撃を防ぐねらいだと指摘しました。
そのうえで「国内の基地が攻撃されるのを防げなかったロシア軍に対し、ロシアでは軍事専門家などから批判が起きている」と指摘し、ロシア軍にとって大きな打撃になるという見方が出ています。
ウクライナ側はこれまで公式な発表は行っていませんが、アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズは6日、ウクライナ側の高官が、ウクライナ軍の無人機による攻撃だったと認めたとしたうえで、軍事侵攻が始まって以降、ロシア領内の最も遠い場所に入り込んで行われた攻撃だったと伝えました。
戦況を分析するイギリス国防省は6日、ロシアが無人機による攻撃を受けたとする南部サラトフ州のエンゲルス空軍基地は、30機以上の爆撃機が配備されているロシア軍の主要な拠点で、こうした軍用機がウクライナへの巡航ミサイルの発射にも使用されていると指摘しました。
そして、一連の爆発の原因は確認されていないとする一方、ウクライナとの国境から600キロも離れたエンゲルス空軍基地が攻撃を受けたとすれば、ロシア軍にとっては軍事侵攻の開始以降、戦略的に最も重大な失敗の1つとなり、軍の幹部は厳しい責任を問われることになると分析しています。
またアメリカのシンクタンク「戦争研究所」は5日「ロシアの空軍基地への攻撃は、ウクライナ軍が行った可能性が高い。ロシア軍が、ウクライナのインフラ施設を攻撃しているのに対し、ウクライナ軍がこれを妨害できる能力を示している」として、ロシア軍が繰り返すエネルギーなどインフラ施設を標的としたミサイル攻撃を防ぐねらいだと指摘しました。
そのうえで「国内の基地が攻撃されるのを防げなかったロシア軍に対し、ロシアでは軍事専門家などから批判が起きている」と指摘し、ロシア軍にとって大きな打撃になるという見方が出ています。
特別法廷設置求めるため訪米のウクライナ代表団“責任追及を”

ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアの戦争犯罪をめぐっては、ICC=国際刑事裁判所が「人道に対する罪」などで捜査を進めていますが、ウクライナ政府は、ロシアはICCの締約国ではないためプーチン大統領をはじめ政権幹部を「侵略の罪」に問うのは難しいとしています。
このため、ウクライナはロシアの政権幹部の責任を追及する特別法廷の設置を求め、各国に議員や政府高官からなる代表団を派遣し、政府や議会からの支持を集めようとしています。
アメリカを訪問中で代表団のトップを務めるザブランナ議員は5日、NHKのインタビューに応じ「軍事侵攻が始まって以降、子ども500人を含む市民およそ1万人が殺害された。ザポリージャ州では2週間前、生後2日の赤ちゃんがロシアのミサイルで殺された」と述べ、ロシアを厳しく非難しました。
そのうえで「ウクライナ国民だけでなく、すべての民主主義国家のために、21世紀にこのような軍事侵攻はできないと示すことは重要だ。ロシアの政権幹部の責任を追及しなければならない」と述べ、国際社会に対し、特別法廷の設置への支持を訴えました。
このため、ウクライナはロシアの政権幹部の責任を追及する特別法廷の設置を求め、各国に議員や政府高官からなる代表団を派遣し、政府や議会からの支持を集めようとしています。
アメリカを訪問中で代表団のトップを務めるザブランナ議員は5日、NHKのインタビューに応じ「軍事侵攻が始まって以降、子ども500人を含む市民およそ1万人が殺害された。ザポリージャ州では2週間前、生後2日の赤ちゃんがロシアのミサイルで殺された」と述べ、ロシアを厳しく非難しました。
そのうえで「ウクライナ国民だけでなく、すべての民主主義国家のために、21世紀にこのような軍事侵攻はできないと示すことは重要だ。ロシアの政権幹部の責任を追及しなければならない」と述べ、国際社会に対し、特別法廷の設置への支持を訴えました。
プーチン大統領 クリミアつなぐ橋 訪れる映像を公開

ロシア大統領府は5日、プーチン大統領が、ことし10月に爆発があった、ロシアとウクライナ南部クリミアをつなぐ橋を訪れ、修復作業が終わった一部の道路をみずから車を運転して走行したとする映像を公開しました。
ロシアにとってこの橋は、クリミアを支配する象徴としてだけでなく、軍事侵攻を始めてからはクリミアに物資を運ぶ重要な補給路となっていました。
ロシア国営メディアによりますと、橋を訪れたプーチン大統領は「ここを完璧な状態にする必要がある」と述べたということです。
ウクライナ側が、クリミアの奪還も目指すとする中でプーチン大統領としては橋の復旧を急ぎ、クリミアの支配を維持する姿勢を強調するねらいもあるとみられます。
ウクライナ側は、ロシアが一方的に併合したクリミアとロシア本土をつなぐこの橋を「違法な建造物だ」として繰り返し非難しています。
ロシアにとってこの橋は、クリミアを支配する象徴としてだけでなく、軍事侵攻を始めてからはクリミアに物資を運ぶ重要な補給路となっていました。
ロシア国営メディアによりますと、橋を訪れたプーチン大統領は「ここを完璧な状態にする必要がある」と述べたということです。
ウクライナ側が、クリミアの奪還も目指すとする中でプーチン大統領としては橋の復旧を急ぎ、クリミアの支配を維持する姿勢を強調するねらいもあるとみられます。
ウクライナ側は、ロシアが一方的に併合したクリミアとロシア本土をつなぐこの橋を「違法な建造物だ」として繰り返し非難しています。
ロシアの国営通信社 “ロシア中部の飛行場で爆発 3人死亡”
ロシアの国営通信社は5日、当局者の話としてロシア中部のリャザンにある飛行場で、燃料を積んだ車が爆発したと伝えました。
この爆発で、3人が死亡し、5人がけがをしたとしています。
また、ロシアの複数の独立系メディアは、ロシア南部サラトフ州のエンゲルスにある空軍基地が無人機による攻撃を受けたとみられると報じました。
この基地の長距離戦略爆撃機「ツポレフ95」2機が損傷したほか、兵士2人がけがをしたとしています。
ロシア国防省は、2か所で起きた爆発について5日夜になって公式に発表し「ウクライナの政権が、ロシアの長距離の航空機を無力化しようとして、ソビエト時代の無人機で攻撃しようとしたが、ロシア軍がこれを迎撃した」として、ウクライナ軍による攻撃だと主張しました。
被害については合わせて3人が死亡し、4人がけがをしたとしているほか、迎撃した際に無人機の破片によってロシア軍の航空機2機が、わずかに損傷したとしています。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は5日、これらの爆発について「プーチン大統領は把握している」などと述べるにとどめました。
この爆発で、3人が死亡し、5人がけがをしたとしています。
また、ロシアの複数の独立系メディアは、ロシア南部サラトフ州のエンゲルスにある空軍基地が無人機による攻撃を受けたとみられると報じました。
この基地の長距離戦略爆撃機「ツポレフ95」2機が損傷したほか、兵士2人がけがをしたとしています。
ロシア国防省は、2か所で起きた爆発について5日夜になって公式に発表し「ウクライナの政権が、ロシアの長距離の航空機を無力化しようとして、ソビエト時代の無人機で攻撃しようとしたが、ロシア軍がこれを迎撃した」として、ウクライナ軍による攻撃だと主張しました。
被害については合わせて3人が死亡し、4人がけがをしたとしているほか、迎撃した際に無人機の破片によってロシア軍の航空機2機が、わずかに損傷したとしています。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は5日、これらの爆発について「プーチン大統領は把握している」などと述べるにとどめました。
ロシア国防省 “ウクライナ軍の無人機が国内の基地など攻撃”

ロシア国防省は5日、ウクライナ軍の無人機が国内の空軍基地などを攻撃しようとしたと発表しました。
ロシアの国営メディアや複数の独立系メディアは5日、ロシア中部や南部の飛行場などで爆発があったなどと伝えていましたが、ロシア国防省は、ウクライナ軍の無人機が空軍基地などを攻撃しようとし、被害も出たと公式に発表しました。
ロシアの国営メディアや複数の独立系メディアは5日、ロシア中部や南部の飛行場などで爆発があったなどと伝えていましたが、ロシア国防省は、ウクライナ軍の無人機が空軍基地などを攻撃しようとし、被害も出たと公式に発表しました。
ウクライナ全土でロシアによるミサイル攻撃 2人死亡

ウクライナ大統領府のティモシェンコ副長官は5日、SNSに投稿し、ウクライナ全土でロシアによるミサイル攻撃があったことを明らかにしました。
この攻撃で、南部ザポリージャ州で2人が死亡、1歳の子どもを含む3人がけがをしたほか、南部オデーサ州では、2つのインフラ施設が被害を受けたということです。
また、国営の電力会社「ウクルエネルゴ」は5日、「エネルギー関連のインフラ施設に攻撃があり、緊急の停電が発生している」と明らかにしました。
ウクライナのゼレンスキー大統領は短い動画を公開し、「ほとんどのロシアのミサイルは撃ち落とした」と述べ、ロシアの攻撃に対し、防空システムが機能したと主張したうえで、攻撃を受けたインフラ施設の復旧に向けて、すでに作業を進めているとして、市民生活への影響を最小限にとどめる考えを強調しました。
ウクライナでは5日午後1時すぎ、日本時間午後8時すぎからおよそ3時間にわたって、全土を対象に防空警報が出されていました。
この攻撃で、南部ザポリージャ州で2人が死亡、1歳の子どもを含む3人がけがをしたほか、南部オデーサ州では、2つのインフラ施設が被害を受けたということです。
また、国営の電力会社「ウクルエネルゴ」は5日、「エネルギー関連のインフラ施設に攻撃があり、緊急の停電が発生している」と明らかにしました。
ウクライナのゼレンスキー大統領は短い動画を公開し、「ほとんどのロシアのミサイルは撃ち落とした」と述べ、ロシアの攻撃に対し、防空システムが機能したと主張したうえで、攻撃を受けたインフラ施設の復旧に向けて、すでに作業を進めているとして、市民生活への影響を最小限にとどめる考えを強調しました。
ウクライナでは5日午後1時すぎ、日本時間午後8時すぎからおよそ3時間にわたって、全土を対象に防空警報が出されていました。