都立高入試スピーキングテスト 反対団体“問題指摘470件以上”

先月、初めて実施された東京都立高校の入試で活用される英語の「スピーキングテスト」について、「ほかの受験生の解答が聞こえた」などと、問題を指摘する声が470件以上寄せられたとテストに反対する団体が発表しました。

「スピーキングテスト」は、グローバル人材の育成を目指し、「使える英語」教育に力を入れる都の教育委員会が都立高校の入試で「話す力」をはかろうというテストで、先月、初めて実施されました。

その後、入試への活用の中止を求める保護者などで作る複数の団体は、生徒や保護者などを対象にテストで起きた問題についてインターネット上で回答を募り、5日、その結果を公表しました。

それによりますと、478件の回答が寄せられ、このうち、「イヤーマフをつけてもほかの人の声が聞こえた」というケースが166件、前後半の2回に分けて行われたテストで、「前半の受験生の声が別の部屋で待機していた後半の人に聞こえた」というケースが92件、「近くの人の声が誤って録音された」というケースが55件あったということです。

団体側は「多くの証言が寄せられているので、公平・公正が求められる入試への活用を中止してほしい」と訴えていました。

これについて、都の教育委員会は「多少の音は聞こえても解答に影響はないと考えている。これまでに指摘のようなケースは報告されていないが、課題があれば検証し、よりよい方法を検討したい」としています。