【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(5日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる5日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

冬の戦闘 主導権維持できるかが重要 米戦争研究所

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は地上での戦闘について、本格的な冬を迎えこれまでぬかるんでいた地面が凍結し、ウクライナ軍の部隊の機動性が上がる一方、ロシア軍の動員兵などは冬の戦闘の準備ができていないと指摘しています。

そのうえで冬の戦闘でウクライナ軍が主導権を維持できるかどうかが重要になってくると分析しています。

ロシア軍戦闘機の出撃回数 1日数十回に減少 英国防省

ウクライナでの戦況についてイギリス国防省は5日に発表した分析でロシア軍の戦闘機の出撃回数がことし3月には1日あたり最大で300回だったのに対し、現在は1日あたり数十回にまで減少していると指摘しました。

その背景として▼ウクライナの防空システムがロシア側の脅威になっていることに加え▼冬の間は悪天候の影響で上空から地上の攻撃目標が確認しづらいため攻撃が停滞すると分析しています。

ロシア軍 東部バフムト掌握へ激しい攻撃

ウクライナでは、ロシア軍が東部ドネツク州のウクライナ側の拠点の1つ、バフムトの掌握を目指して激しい攻撃を繰り返していて、ドネツク州の知事は4日、この攻撃で州内で1人が死亡したことをSNSで明らかにしました。

こうした中、ゼレンスキー大統領は4日に公開した動画で、東部のバフムトの戦況に触れ、「われわれの領土を防衛する部隊は、陣地をしっかりと守っている。われわれは、彼らを支援し、強化するために必要なすべてのことを行う」と述べ、徹底抗戦する構えを改めて強調しました。

ウクライナ軍 南部ヘルソン州のロシア支配の地域に到達か

南部ヘルソン州でロシア軍はウクライナ軍が奪還したドニプロ川の西岸地域に向けて攻撃を繰り返していて、州知事は3日だけで攻撃が46回にのぼり、1人が死亡、2人がけがをしたとしています。

一方、ヘルソン州をめぐっては、ウクライナ軍の一部の部隊が3日、ロシアが支配するドニプロ川の東岸地域に到達したとする動画がSNS上に公開されました。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は「これが事実ならウクライナ軍が東岸で作戦を開始する足がかりとなる可能性がある」と分析していて、今後の戦況が注目されます。

EU 5日からロシア産原油の輸入を原則禁止 ロシアへの追加制裁

ロシアへの追加制裁としてEU=ヨーロッパ連合は5日から、ロシア産原油の輸入を原則、禁止します。

輸入禁止の対象となるのは海上輸送されるロシア産の原油で、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアの資金源を抑えこむためとしてEU加盟国がことし6月に正式に合意していました。

来年2月からは精製した石油製品についても輸入が禁止されます。