ウクライナ軍の反撃続き 南部の州でロシア軍 部隊撤退の動きか

ロシアが侵攻するウクライナで、ウクライナ軍が反撃を続ける中、南部ザポリージャ州では、ロシア軍が部隊を撤退させる動きがあるという見方も出ています。

ウクライナ軍は、東部や南部で領土奪還に向けた反撃を続けていて、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は1日、ロシアが一方的な併合に踏み切った南部ザポリージャ州で、ロシア軍が一部の地域から部隊を撤退させる動きがあるとするウクライナ軍の見立てを指摘しました。

そのうえで「ウクライナ軍の反撃に対し、ロシア軍が重要な地域を守ることができなくなったことを示している可能性がある」と分析しています。

こうした中、アメリカのバイデン大統領は1日、記者会見でロシアのプーチン大統領との首脳会談を行うつもりがあるか問われると「プーチン氏に戦争を終わらせる意思があるなら会談する用意はある」と答える一方、「プーチン氏にそのような様子は見られない」とも述べ、現時点では会談の予定がないことを強調しました。

これに先立ち、ロシアのラブロフ外相はアメリカとの核軍縮などをめぐる協議について「ウクライナで起きていることをすべて無視して、戦略的な安定性について議論することは不可能だ」と述べ、ウクライナ情勢を含める形でなければアメリカ側との対話は難しいという考えを示しました。

アメリカは、ウクライナ抜きでロシアと停戦などをめぐる交渉は行わないとする立場を示しています。