
ユーチューブの被差別部落の地名や風景の動画を削除 グーグル
グーグルは、運営する「ユーチューブ」に投稿されていた被差別部落の地名や風景を載せた170本余りの動画を「ヘイトスピーチなどから利用者を守るガイドラインに違反する」として削除しました。
ユーチューブから削除されたのは、「神奈川県人権啓発センター」と名乗るアカウントが投稿していた被差別部落の地名や住居を含む風景などを載せた動画で、投稿していた男性によりますと178本に上るということです。
部落差別の解消に取り組む人たちなどでつくるグループの「ABDARC」が、ユーチューブを運営するグーグルに対し削除を求めていました。
グーグルは、動画を削除した理由について、「ヘイトスピーチなどから利用者を守るガイドラインに違反しているため」としています。
動画の削除について、男性は「納得がいかない。今後は独自のサイトに掲載することも考えている」と話しています。
一方、「ABDARC」のメンバーの川口泰司さんは「長年の多くの人の取り組みの成果だと思う。ただ、ネット上には同じような動画が残っているので、これからも働きかけを続けていきたい」と話しています。
動画を投稿していた男性が代表を務める出版社は、全国の被差別部落の地名をまとめた書籍の出版を計画し、去年9月、東京地方裁判所が書籍やウェブで地名などを公表しないことなどを命じる判決を出していました。