EUと中国が首脳会談 人権めぐる対話再開や核脅威の認識で一致

EU=ヨーロッパ連合のミシェル大統領と中国の習近平国家主席は1日、北京で会談し、人権をめぐる対話の再開で一致しました。

またウクライナ情勢についても意見を交わし、ロシアの核による脅しは無責任で、極めて危険だという認識で一致したとしています。

EUのミシェル大統領と中国の習近平国家主席は1日、北京でおよそ3時間にわたり会談しました。

会談では、中国各地で起こった「ゼロコロナ」政策に反対する抗議活動について意見が交わされ、ミシェル大統領は会談後の会見で「EUにとって集会の権利は重要だ」と述べました。

これに対して習主席が具体的にどう言及したか、中国側は明らかにしていませんが、両首脳は人権をめぐる対話の再開で一致したとしています。

またミシェル大統領の報道官によりますと、大統領はロシアによるウクライナへの軍事侵攻をめぐって、中国側に国連の安全保障理事会の常任理事国として、軍事侵攻を終わらせるための役割を果たすよう求めたということです。

一方、中国外務省によりますと習主席は「中国は常に平和の側に立ち、みずからのやり方で建設的な役割を担っていく」と述べたということです。

そして、ロシアが核戦力の使用も辞さない構えを示していることについて、EU側は核による脅しは無責任で極めて危険だという認識で両首脳が一致したとしています。