ウクライナ ロシアの攻撃に徹底抗戦呼びかけ 欧米は支援強化へ

ウクライナ政府は、ロシア軍がインフラ施設への攻撃を繰り返していることに対し、徹底抗戦を呼びかけています。こうした中、アメリカ政府がウクライナの電力供給の復旧支援を急ぐ考えを強調するなど、欧米側は支援を強化する構えです。

ロシア軍は10月以降大規模なミサイル攻撃を繰り返していて、ウクライナでは首都キーウをはじめ各地で深刻な電力不足に陥っています。

ウクライナ政府はロシア軍によるインフラ施設をねらったさらなる攻撃に警戒を強めていますが、ベレシチュク副首相は先月29日、SNSに「われわれは今、寒さや暗闇で屈服するわけにいかない。わずか100日だ。その後は春が来る」と書き込み、厳しい寒さのもと電気や暖房が不足する中でも徹底抗戦を続けるよう国民に呼びかけました。

また、アメリカのブリンケン国務長官は30日の記者会見で「過去数週間、ロシアはウクライナの3分の1以上のエネルギーシステムを空襲で破壊し、数百万の人たちを厳しい寒さと暗闇に突き落とした」と厳しく非難しました。

また「われわれは、プーチン大統領が間違っていることを証明し続ける」と述べ、ウクライナの電力供給の復旧支援を急ぐ考えを強調しました。

アメリカ国務省はこの前日に5300万ドル、日本円にして70億円規模の支援を行うと表明していて、変圧器やブレーカーそれに車両などを提供するとしています。

さらにブリンケン長官はウクライナのインフラ施設をロシアの攻撃から守るため、防空システムのさらなる強化に向けて検討を進める考えを示していて、欧米側は支援を強化する構えです。