アメリカ FRB “需要減少から消費者物価の上昇ペース 鈍化”

アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会が最新の経済報告を公表し、需要が減少していることなどから消費者物価の上昇ペースは鈍化していると指摘しました。

FRBは先月30日、全米の12の地区連銀がまとめた「ベージュブック」と呼ばれる最新の経済報告を公表しました。

この中で景気の現状については金利の上昇とインフレが経済活動の重しとなり、前回10月19日の時点から経済成長のペースが低下したと判断しています。

また消費者物価はほとんどの地区で緩やか、もしくは強いペースで上昇しているものの全体的にはそのペースが鈍化したと指摘しています。

これは新型コロナの影響などで混乱していた製品の供給網=サプライチェーンが改善したことや需要の減少が要因だとしています。

さらに消費者が値引きを求めるようになってきているため小売価格にも下落圧力が掛かっているとしています。

今回のベージュブックでは記録的なインフレやFRBの大幅な利上げの影響が広がり始めていると指摘されていてFRBがこの報告をもとに今月13日から開く金融政策を決める会合で今後の物価や金利水準の見通しをどのように示すのか注目されます。