皮膚の下に入り込む寄生虫でかゆみや腫れの症状 青森で増える

青森県で、皮膚の下に寄生虫が入り込み、かゆみや腫れなどを引き起こす「顎口虫(がっこうちゅう)」による症状を訴える人が確認されました。
多くはシラウオを生のままで食べていたということで、青森県は、淡水魚を食べる際は加熱するよう注意を呼びかけています。

青森県によりますと、ことし9月から11月にかけて、県内の三八上北地方を中心に、ふだんより大幅に多い、およそ130人が皮膚のかゆみなど訴えて医療機関を受診し、一部の患者から寄生虫の一種「顎口虫」が検出されたということです。

「顎口虫」は、幼虫が寄生した淡水魚などを加熱せずに食べた場合、皮膚の下に移動して、かゆみや腫れといった症状が出るということです。

最悪の場合、目や脳神経に移動して失明や、まひを引き起こすこともあり、薬を飲んだり手術で摘出したりして治療するということです。

今回、医療機関を受診した患者の多くは、シラウオを加熱せずに生のまま食べていたということです。

「顎口虫」による症状は、20年前に秋田県で報告された例などがありますが、このところ症例は少なかったということです。

青森県は、シラウオをはじめ、淡水魚を食べる際には加熱するよう呼びかけています。