福島 伊達 養鶏場で鳥インフルエンザ確認

福島県伊達市の養鶏場で死んだニワトリから「H5型」の鳥インフルエンザウイルスが検出されました。福島県内の養鶏場で鳥インフルエンザが確認されたのは初めてで、県はこの養鶏場で飼育されているおよそ1万7000羽の処分を始めました。

福島県によりますと、28日午前、伊達市の養鶏場から死んだニワトリが増えていると連絡があり、簡易検査で鳥インフルエンザの陽性反応が出ました。

さらに遺伝子検査を行った結果、「H5型」の鳥インフルエンザウイルスが検出され、県はこの養鶏場で飼育されているおよそ1万7000羽の処分を始めました。

また、
▽この養鶏場から半径3キロ以内をニワトリや卵などの移動を禁止する「移動制限区域」に指定し、この中にある別の養鶏場のニワトリ1万4000羽などの移動を禁止したほか、
▽半径10キロ以内を出荷などを禁止する「搬出制限区域」に指定し、22の養鶏場のおよそ63万羽などについて出荷を禁止する措置をとりました。

県は、養鶏場から3キロ付近と10キロ付近の合わせて4か所に消毒ポイントを設け、出入りする車両の消毒を行っています。

福島県の養鶏場で鳥インフルエンザが確認されたのは初めてで、東北地方の養鶏場でこの秋以降、鳥インフルエンザが発生したのは青森県と宮城県に次いで3例目です。

福島県 内堀知事 農林水産副大臣に救済措置など求める

福島県伊達市の養鶏場で鳥インフルエンザが発生したことを受けて、福島県の内堀知事は、県庁で野中農林水産副大臣と会談し、影響を受ける農家などへの救済措置や感染経路の解明などを求めました。

この中で内堀知事は「県内の養鶏場では初めての鳥インフルエンザの確認となった。被害を最小限にとどめるため殺処分の対応を行っているが、政府による支援が重要だ」と述べました。

そのうえで、出荷できなくなった養鶏農家などへの救済措置と、感染経路の早期の解明、それに風評被害の防止などを求める要望書を野中副大臣に手渡しました。

野中副大臣は「農林水産省の職員を派遣し、疫学調査チームも先ほど現場に入った。生産者と消費者、そして流通業者への正確な情報発信に努めていく」と応え、県と連携して対応にあたる考えを示しました。