福井 おおい町で迎撃ミサイルPAC3訓練 原発立地の市町村で初

北朝鮮による相次ぐミサイル発射など安全保障環境が厳しさを増す中、ミサイル防衛の1つとして自衛隊が運用している地上配備型の迎撃ミサイル、PAC3の訓練が、原子力発電所が立地する市町村では初めて、福井県おおい町で行われました。

PAC3は、イージス艦でミサイルを迎撃できなかった時に、地上付近で撃ち落とすための「最後の砦」として、全国に分散して配備され、事態に応じて重要な施設の周辺で展開することになっています。

今回の訓練は、関西電力の大飯原発が立地するおおい町の海岸沿いで行われ、滋賀県にある航空自衛隊饗庭野分屯基地などの隊員が駐車場に集まり、ミサイルやレーダーを搭載した車両を誘導しました。

そして、車両が到着すると、隊員らは迎撃ミサイルを搭載した台の角度を上げて、空に向ける態勢を確認しました。

また、PAC3をねらう航空機などからの攻撃に対処するため、別の迎撃ミサイルを展開する訓練も行われました。

航空自衛隊によりますと、PAC3を展開する訓練を原発が立地する市町村で行うのは、今回が初めてだということです。

航空自衛隊第12高射隊の近間孝司隊長は「われわれは事態に応じていかなる場所へも展開する必要がある。今回は新たな場所でも適切に展開できることが確認できた」と話していました。

防衛省 “あらゆる可能性に備え”

防衛省によりますと、PAC3の展開訓練を自衛隊や在日アメリカ軍の施設以外で行うのは今回が7回目で、原子力発電所が立地する市町村では初めてです。

弾道ミサイルをめぐっては、北朝鮮がことし発射を繰り返していて、11月だけでも6回発射しています。

防衛省は今回の訓練について、あらゆる可能性に備えて部隊を柔軟に展開できるよう計画したとしていて、特定の事態を念頭に置いたものではないとしています。

防衛省は「弾道ミサイルを含む各種ミサイル対処能力の維持・向上を図るとともに、自衛隊の即応態勢を示すことで国民の安全・安心感の醸成に寄与する」としていて、今後も各地の自治体と調整のうえ、訓練を行っていきたいとしています。