衆院予算委 岸田首相“旧統一教会の被害者救済へ最大限努力”

衆議院予算委員会では、今年度の第2次補正予算案の審議が行われ、旧統一教会の被害者救済を図る新たな法案について、岸田総理大臣は、どこまで踏み込んだ内容にできるか最大限追求する考えを示しました。一方、政治とカネの問題が指摘される秋葉復興大臣について、立憲民主党が更迭を求めたのに対し、岸田総理大臣は拒否しました。

25日の審議では自民党、公明党、立憲民主党が質問に立ちました。

自民 赤澤氏 “自衛隊の性被害 二度と起こさない記述を”

自民党の赤澤亮正氏は、元陸上自衛官の女性が所属していた部隊で性被害を受けた問題をめぐり、「自衛隊の精強性に重大な影響を及ぼす、極めて重要な問題だ。戦略3文書の改定にあたり、同様の事案を二度と起こさない覚悟と決意がうかがえる記述を盛り込むことが必要だ」と求めました。

岸田総理大臣は「防衛大綱などにはハラスメント対策が明示的に記載されたことはなかったが、性暴力事案を含むハラスメントは、決して許されない行為であり、改定にあたっては、ハラスメント対策を記載する方向で年末までに結論を出したい」と述べました。

公明 中野氏 “大学入学のほうがお金かかるの声も”

公明党の中野洋昌氏は、10万円相当の経済的支援をする「出産・子育て応援交付金」をめぐり、「大学入学のほうがお金がかかるといった声もある。体系的に子育て政策を国全体で充実させる姿勢がないと少子化は改善しないのではないか」と指摘しました。

岸田総理大臣は「来年4月からスタートする、こども家庭庁のもとで、必要な政策が何なのか体系的に取りまとめ、社会全体での費用負担の在り方の検討と併せて充実に取り組んで行く。来年度の『骨太の方針』には、子ども予算の倍増に向けた道筋を示していきたい」と述べました。

立民 泉代表 “補正予算案 全く国民に届かない数字ありき”

立憲民主党の泉代表は、今回の補正予算案について、「29兆円のうち基金が8.9兆円で、予備費は4.7兆円だ。そういう意味では全く国民に届かないもので、数字ありきに決まっている。こんな予備費の積み方は財政民主主義に反しているし、基金は水をまいても吸い取ってくれる、ある意味鉢みたいなものだ」と批判しました。

岸田総理大臣は「基金や予備費そのものが今回の経済対策で重要だ。コロナ対策、物価対策、そして、ウクライナ情勢に対応したものを予備費として用意している。ことしの年度当初と比べて、状況はますます厳しく、ウクライナ情勢についても世界的な経済の下振れリスクにしっかり備えなければならない」と述べました。

立民 長妻政調会長 “被害者救済 もう一段踏み込む覚悟は”

立憲民主党の長妻政務調査会長は、旧統一教会の被害者救済を図る新たな法案について、「被害者の弁護団が『使えない』と言っている法律を『使える』と強弁しても説得力がない。使える法律をつくるため、しがらみを打破するのが総理大臣のリーダーシップだ。もう1段踏み込んだ条文にする覚悟はあるか」とただしました。

岸田総理大臣は「憲法をはじめとする日本の法体系の中で、被害者救済のためにどこまで踏み込むことができるか、最大限追求して法律を仕上げたい。弁護団を無視したり軽視したりするつもりはなく、関係者の意見や与野党協議も踏まえ、国会の会期は残りわずかだが法案を仕上げて提出できるよう最大限努力する」と述べました。

立民 後藤氏 “秋葉大臣が世界平和連合に支出 事実か”

立憲民主党の後藤祐一氏は、秋葉復興大臣と旧統一教会との関係をめぐり、「発表された収支報告書で、去年7月に旧統一教会の友好団体と同一住所に事務所を置く『世界平和連合宮城県連合会』に対し、秋葉大臣が代表の党支部から2万4000円を支出していたことが明らかになったが事実か」とただしました。
秋葉大臣は「事務所で事実関係を確認しているところだ。今後、旧統一教会との一切の関係を持つことはない」述べました。

後藤氏は「自民党の調査では会費類の支出との項目があるが、秋葉大臣の名前はない」などと指摘して、更迭を求めたのに対し、

岸田総理大臣は「秋葉大臣として、誠実に説明していかなければならない」と述べ、要求を拒否しました。

また、秋葉大臣は、野党側が去年の衆議院選挙の際に、使用が認められたもの以外のたすきを使う、公職選挙法違反の疑いがあるのではないかと指摘したのに対し、自身の次男がたすきをかけて街頭に立っていたとしたうえで、「少しでも私の力になりたいと考えての行動だったようだが、指摘を受けて、すぐにたすきを外したと聞いている。次男以外には、そういう人は1人もいないと断言していいと思う」と述べました。

岸田首相 “「ゾコーバ」安定的な供給見込まれる”

一方、岸田総理大臣は、新型コロナの飲み薬「ゾコーバ」について、「これまでの飲み薬と異なり、低リスクの患者でも高熱などの強い症状があれば使用可能な薬として、世界で初めて承認したもので、国内企業が製造販売するため安定的な供給が見込まれる。国民の安心を確保しながら、ウィズコロナへの移行をさらに進めることが期待されており、速やかに国民のもとに届けるよう努力しなければならず、週明け28日から本格的な供給を開始する」と述べました。