実験は2016年から翌年にかけて行われ、一般から公募した合わせて40人が茨城県つくば市にある宇宙での居住を想定した施設に2週間滞在。血液や尿の検査のほか、面談による精神状態の診断などが行われましたが、JAXAの研究者2人が面談していないのに評価データを作成していたほか、診断結果を書き換えていたことが分かったということです。
また、精神状態の診断についてのアンケートで評価した人の名前や日付が記載されていなかったほか、多数の計算ミスが見つかるなどデータ管理も不適切だったということです。

JAXA 医学実験で“ねつ造や改ざん” 古川宇宙飛行士ら処分検討
JAXA=宇宙航空研究開発機構が2016年から実施した実験で、研究者2人がデータの書き換えなどを行っていたことが分かりました。JAXAは「ねつ造や改ざんというべき行為だと判断した」として謝罪するとともに、研究の実施責任者を務める宇宙飛行士の古川聡さんを含む関係者の処分を検討しています。
JAXAによりますと、データの書き換えなどがあったのは将来の惑星探査などに向けて通信ができない環境で人体にかかるストレスを調べる実験です。


研究予算はおよそ1億9000万円で、宇宙飛行士の古川聡さんが実施責任者だということで、JAXAは「ねつ造や改ざんというべき行為だと判断した」として関係者の処分を検討しています。
古川さんは、早ければ来年、アメリカの宇宙船に乗り組み、国際宇宙ステーションに長期滞在する計画が決まっていますが、JAXAは「研究実施責任者と宇宙飛行士の資質は異なると考えている」として現時点で計画に影響はないとしています。
JAXAの佐々木宏理事は「ずさんなデータ管理やマネージメントの甘さから、研究全体の科学的価値が損なわれる結果となり、深くおわびしたい」と謝罪しました。
古川さんは、早ければ来年、アメリカの宇宙船に乗り組み、国際宇宙ステーションに長期滞在する計画が決まっていますが、JAXAは「研究実施責任者と宇宙飛行士の資質は異なると考えている」として現時点で計画に影響はないとしています。
JAXAの佐々木宏理事は「ずさんなデータ管理やマネージメントの甘さから、研究全体の科学的価値が損なわれる結果となり、深くおわびしたい」と謝罪しました。