財務省決裁文書改ざん 元理財局長に賠償求めた訴訟 きょう判決

財務省の決裁文書の改ざんに関与させられ自殺した近畿財務局の男性職員の妻が「夫の死の真実が知りたい」と訴えて、改ざんを主導したとされる佐川元理財局長に賠償を求めた民事裁判の判決が25日に言い渡されます。
妻は「佐川氏が責任を感じる判決であってほしい」と話しています。

森友学園に関する財務省の決裁文書の改ざんに関与させられ、4年前に自殺した近畿財務局の職員、赤木俊夫さん(当時54)の妻の雅子さんは、国と佐川宣寿元理財局長に賠償を求める民事裁判を起こしました。

国に対する裁判は去年12月、国側が突然、請求を全面的に認める手続きをとって終わらせました。

残された佐川氏との裁判で、佐川氏側は「職務中の行為に関する賠償責任は国が負い、公務員個人は責任を負わないとする判例が確立している」と主張して、訴えを退けるよう求めました。

一方、雅子さん側は、佐川氏本人など改ざんに関わった当事者への尋問を求めましたが認められませんでした。

「佐川氏が責任を感じる判決であってほしい」

判決を前に取材に応じた雅子さんは「当事者から直接、話を聞くことができず『夫の死の真実が知りたい』という問いへの答えは出ていません。判決は、夫の死の原因が佐川氏の行動と発言にあることを明記して、佐川氏が責任を感じる内容であってほしいです」と話していました。

判決は、25日午後2時から大阪地方裁判所で言い渡されます。