ワールドカップ “差別反対”でドイツ連盟が改めて抗議の意思

サッカーのワールドカップカタール大会で日本の初戦の相手、ドイツのサッカー連盟が公式のホームページやSNSを更新し、あらゆる差別への反対を示すキャプテンマークの着用についてFIFAが警告を出すとしたことに対して改めて抗議の意思を示しました。

今大会ではドイツを含む複数のヨーロッパのチームのキャプテンが、試合で虹色のハートマークに「ONE LOVE」と書かれたキャプテンマークを腕に巻き、差別への反対を訴える考えを示してきました。

しかし、FIFAから着用した場合は警告を出すなどと連絡があったとして、これまで試合を行ったチームは、キャプテンが別のデザインのマークを付けて試合に臨んでいました。

こうしたFIFAの対応について、ドイツのサッカー連盟は「検閲だ」として強く批判していました。

さらに23日、公式のホームページやツイッターを更新し、試合前にドイツの選手たちがグラウンド上で手で口をふさいで映った集合写真とともに、「人権問題は譲れない。腕章を着けないということは声を上げないということと同じだ。私たちは自分たちの立場を貫く」とするコメントを掲載し、改めて抗議の意思を示しました。

サポーターからは賛否の声

ドイツの選手たちが日本との試合の前、手で口をふさぐしぐさをして、差別への反対を示すキャプテンマークの着用を認めなかったFIFA=国際サッカー連盟に抗議の意思を示したことについてドイツ人のサポーターに話を聞きました。

このうち、男性のサポーターは「FIFAの決定は明らかに間違っているし、こんな抗議では不十分だ。主張を続けるべきだ」と述べ、選手たちの行動を支持しました。

一方、別の男性サポーターは「サッカー以外のことをすべきではなかった。選手たちは行動するよう強く期待されていたのが問題だった」と述べ、支持しない考えを示し、賛否が分かれていました。