ロシア国防省は24日「ロシア軍はウクライナ軍の指揮系統と関連するエネルギー施設に対して、空と海、それに陸から大規模な攻撃を行った」と発表しました。
一方で「キーウ市内では一度も攻撃を行っていない。ウクライナ側の防空システムが発射したミサイルが住宅街に落下したものだ」とする主張を展開しています。

【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(24日の動き)
ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が始まって24日で9か月となります。
ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる24日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)
ロシア国防省「エネルギー施設に大規模な攻撃行った」
ウクライナ首都キーウ 広い範囲で停電と断水続く
ウクライナでは23日もインフラ施設がミサイル攻撃を受け、首都キーウでは24日、広い範囲で停電と断水が続き、市民生活に影響が出ています。
キーウのクリチコ市長は24日、声明を発表し「キーウ市の依然70%が停電している」として復旧作業を急ぐ考えを示しました。
また、断水については「ドニプロ川の東側では水道が復旧したが、西側では断水が続いている」としています。
NHKの取材班の拠点はドニプロ川の西側にあり、蛇口をひねっても水が出ない状況が続いています。
また、交通機関のうち、電気で動く路面電車は運行を停止し、一部の区間では路面電車の代わりにバスが走っているため、市内のバス停には長い列ができていました。
キーウのクリチコ市長は24日、声明を発表し「キーウ市の依然70%が停電している」として復旧作業を急ぐ考えを示しました。
また、断水については「ドニプロ川の東側では水道が復旧したが、西側では断水が続いている」としています。
NHKの取材班の拠点はドニプロ川の西側にあり、蛇口をひねっても水が出ない状況が続いています。
また、交通機関のうち、電気で動く路面電車は運行を停止し、一部の区間では路面電車の代わりにバスが走っているため、市内のバス停には長い列ができていました。
米高官 ロシアによるインフラ攻撃を厳しく非難
アメリカ国務省の高官は23日、首都ワシントンで開かれたウクライナに関するイベントで、「ロシアはエネルギー関連のインフラ施設を攻撃し、ウクライナを暗闇に陥れようとしている」と述べ、ロシアによるインフラへの攻撃を厳しく非難しました。
ワシントンでは23日、旧ソビエト時代の1932年から33年にかけて飢きんで亡くなったウクライナの人たちを追悼する式典が開かれました。この飢きんは「ホロドモール」=「飢えによる虐殺」と名付けられ、ウクライナ政府は、当時のソビエト指導部が農村地帯から食料を没収したことが原因で、数百万人が飢餓で亡くなったとしています。
式典では、アメリカ国務省でエネルギー政策を統括するパイアット国務次官補が「われわれがいま、目の当たりにしているのは、現代版のホロドモールだ。ロシアはエネルギー関連のインフラ施設を攻撃し、ウクライナを暗闇に陥れようとしている」と述べ、ロシアによるインフラへの攻撃を厳しく非難しました。
式典のあと、パイアット次官補は「アメリカはウクライナのエネルギーシステムを強化するための手段の提供を進めている」と述べ、支援を急ぐ考えを示しました。また、ウクライナのマルカロワ駐米大使は「ロシアの軍事侵攻は彼らがホロドモールで行ったことと同じだ。われわれはあきらめずに戦い、国を守る」と強調しました。
ワシントンでは23日、旧ソビエト時代の1932年から33年にかけて飢きんで亡くなったウクライナの人たちを追悼する式典が開かれました。この飢きんは「ホロドモール」=「飢えによる虐殺」と名付けられ、ウクライナ政府は、当時のソビエト指導部が農村地帯から食料を没収したことが原因で、数百万人が飢餓で亡くなったとしています。
式典では、アメリカ国務省でエネルギー政策を統括するパイアット国務次官補が「われわれがいま、目の当たりにしているのは、現代版のホロドモールだ。ロシアはエネルギー関連のインフラ施設を攻撃し、ウクライナを暗闇に陥れようとしている」と述べ、ロシアによるインフラへの攻撃を厳しく非難しました。
式典のあと、パイアット次官補は「アメリカはウクライナのエネルギーシステムを強化するための手段の提供を進めている」と述べ、支援を急ぐ考えを示しました。また、ウクライナのマルカロワ駐米大使は「ロシアの軍事侵攻は彼らがホロドモールで行ったことと同じだ。われわれはあきらめずに戦い、国を守る」と強調しました。
ゼレンスキー大統領 国連安保理でロシアの攻撃を非難

国連安保理の緊急会合は23日午後、日本時間の24日朝開かれ、オンラインで参加したウクライナのゼレンスキー大統領は、23日1日だけでエネルギー関連のインフラ施設などにおよそ70発のミサイル攻撃があり、病院や住宅も被害を受けたことを明らかにしました。
ゼレンスキー大統領は、ロシアの攻撃を「エネルギーテロ」と呼び、「氷点下の寒さで多くの市民が電気や暖房なしで過ごすことになれば人道に対する罪だ」と非難し、ロシアを止めるため安保理が具体的な行動をとるべきだと改めて訴えました。
欧米各国からもロシアを非難する意見が相次ぎ、アメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使は「ウクライナ国民に計り知れない苦しみを与えるため冬を武器にしているのは明らかだ。国を凍らせて服従させようとしている」と述べたほか、ノルウェーのユール国連大使も「ロシアの目的はウクライナ国民を恐怖に陥れることだ」と述べました。
これに対してロシアのネベンジャ国連大使はウクライナの被害は、ウクライナ側の迎撃用ミサイルによるものだと主張しました。
ゼレンスキー大統領は、ロシアの攻撃を「エネルギーテロ」と呼び、「氷点下の寒さで多くの市民が電気や暖房なしで過ごすことになれば人道に対する罪だ」と非難し、ロシアを止めるため安保理が具体的な行動をとるべきだと改めて訴えました。
欧米各国からもロシアを非難する意見が相次ぎ、アメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使は「ウクライナ国民に計り知れない苦しみを与えるため冬を武器にしているのは明らかだ。国を凍らせて服従させようとしている」と述べたほか、ノルウェーのユール国連大使も「ロシアの目的はウクライナ国民を恐怖に陥れることだ」と述べました。
これに対してロシアのネベンジャ国連大使はウクライナの被害は、ウクライナ側の迎撃用ミサイルによるものだと主張しました。
ロシア軍によるインフラ施設などへの攻撃続く

ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍は、発電所などインフラ施設を標的にしたミサイルや無人機による攻撃を繰り返し、このうち首都キーウでは23日、爆発が複数あり、3人が死亡したということです。
ウクライナ国営の電力会社「ウクルエネルゴ」は23日、24時間の緊急停電を全土で実施すると発表するなど、冬の寒さが厳しさを増すなか電力不足が深刻化しています。
ウクライナ国営の電力会社「ウクルエネルゴ」は23日、24時間の緊急停電を全土で実施すると発表するなど、冬の寒さが厳しさを増すなか電力不足が深刻化しています。
ウクライナ軍 占領地域のさらなる奪還目指す
ウクライナ軍は、欧米から供与された兵器も使い今月南部の要衝ヘルソンを奪還したことを弾みに戦況の主導権を握りながら占領地域のさらなる奪還を目指したい考えです。
これに対してロシア軍は、ヘルソンから撤退させた部隊の一部を東部のドネツク州とルハンシク州に投入しているとみられます。
さらに、支配地域を維持するために広範囲にわたって防衛線を築いていると指摘され、今後、東部を中心に戦闘が激しくなるという見方も出ています。
一方、ロシアは、プーチン大統領の側近、対外情報庁のナルイシキン長官がアメリカのCIA=中央情報局のバーンズ長官と今月、トルコで会談するなどアメリカと接触する動きも見せています。
ただ、現時点で停戦に向けて表だった動きはみられず、ロシア軍は、ウクライナ軍から激しい反撃を受けながらも依然として十分な戦闘部隊を維持しているとみられ、戦闘のさらなる長期化が懸念されています。
これに対してロシア軍は、ヘルソンから撤退させた部隊の一部を東部のドネツク州とルハンシク州に投入しているとみられます。
さらに、支配地域を維持するために広範囲にわたって防衛線を築いていると指摘され、今後、東部を中心に戦闘が激しくなるという見方も出ています。
一方、ロシアは、プーチン大統領の側近、対外情報庁のナルイシキン長官がアメリカのCIA=中央情報局のバーンズ長官と今月、トルコで会談するなどアメリカと接触する動きも見せています。
ただ、現時点で停戦に向けて表だった動きはみられず、ロシア軍は、ウクライナ軍から激しい反撃を受けながらも依然として十分な戦闘部隊を維持しているとみられ、戦闘のさらなる長期化が懸念されています。
ウクライナ外相「攻撃続けるロシア 交渉の用意がない」

ウクライナのクレバ外相はNHKの単独インタビューに応じ、ロシアとの停戦交渉の再開をめぐる見通しについて、「このインタビューの直前にもロシアはおよそ70発のミサイルを撃ち、ウクライナ全土で停電と断水が起きている状況だ。ロシアに交渉の用意がないことは明らかだ。ウクライナは国土と国民の防衛を続けていく」と述べ、停戦交渉が再開できる状況ではないと強調しました。
一方、今月15日に隣国のポーランドに着弾したミサイルについて、「調査によって仮に、ウクライナの迎撃ミサイルだったと結論づけられたら、問題なく受け入れる。ポーランドやヨーロッパの国々はウクライナがより強大な敵と戦っていることを理解していて、我々の関係に影響しない」と述べました。
一方、今月15日に隣国のポーランドに着弾したミサイルについて、「調査によって仮に、ウクライナの迎撃ミサイルだったと結論づけられたら、問題なく受け入れる。ポーランドやヨーロッパの国々はウクライナがより強大な敵と戦っていることを理解していて、我々の関係に影響しない」と述べました。

また、国連総会やG20=主要20か国の首脳会議でも、ロシア非難に加わらない途上国や新興国があることについて「多くのアジアやアフリカの国が中立を保っているとしているが、ロシアの行動を許せば国際法は存在しなくなる」と述べ、各国に粘り強く働きかける考えを示しました。
さらにクレバ外相は、日本が、来年、G7=主要7か国の議長国を務めることについて、「ロシアに対する制裁の強化などを日本が主導することに期待したい」と述べるとともに、ウクライナの人たちが冬を越すために必要な発電機などの支援を日本政府が決めたことに感謝しました。
さらにクレバ外相は、日本が、来年、G7=主要7か国の議長国を務めることについて、「ロシアに対する制裁の強化などを日本が主導することに期待したい」と述べるとともに、ウクライナの人たちが冬を越すために必要な発電機などの支援を日本政府が決めたことに感謝しました。
専門家「冬の戦闘は激化 来年いっぱい続くか」

ロシアの軍事や安全保障に詳しい東京大学先端科学技術研究センターの小泉悠 専任講師は、NHKのインタビューに対し、冬の間、戦闘が激化し、長期化は避けられないという見方を示しました。
小泉氏は、現在の戦況について、今月、ウクライナ軍が南部の要衝ヘルソンを奪還したことなどを挙げ、「この2か月は、ウクライナ軍のペースで進んできたが、今後はウクライナが主導権を取り続けられるか、ロシアがそれを取り返すのかわからなくなってきた」と述べ、ドニプロ川を挟んで対じした両軍は、互いに攻勢をかけるのが難しいとしてヘルソン周辺の戦線はこう着状態に入るという見方を示しました。
そのうえで「ロシアは、新しい勝負の場所を東部のドンバスにしようとしていて、特にバフムトの周辺で非常に激しく攻勢をかけ始めている。いったんは、大きな戦闘を休止してロシアもウクライナも次の大きな攻勢に出ようとしているが、それがいつどこなのかを探り合っている状況ではないか」と述べました。
小泉氏は、現在の戦況について、今月、ウクライナ軍が南部の要衝ヘルソンを奪還したことなどを挙げ、「この2か月は、ウクライナ軍のペースで進んできたが、今後はウクライナが主導権を取り続けられるか、ロシアがそれを取り返すのかわからなくなってきた」と述べ、ドニプロ川を挟んで対じした両軍は、互いに攻勢をかけるのが難しいとしてヘルソン周辺の戦線はこう着状態に入るという見方を示しました。
そのうえで「ロシアは、新しい勝負の場所を東部のドンバスにしようとしていて、特にバフムトの周辺で非常に激しく攻勢をかけ始めている。いったんは、大きな戦闘を休止してロシアもウクライナも次の大きな攻勢に出ようとしているが、それがいつどこなのかを探り合っている状況ではないか」と述べました。

また、冬を迎えたウクライナの戦地については、秋にぬかるんでいた地面が凍って戦車などが動きやすくなる一方、凍った地面にざんごうを掘るなど防御のための活動が困難になるとしました。
そのうえで「どちらが先に大規模な攻勢を発動して相手を受け身に回させるかが勝負になってくる」と述べ、先に大規模な攻勢を仕掛けた側が戦いを有利に進められると指摘しました。
そして「この冬の戦闘は激化するのではないか。真正面から戦力どうしをぶつけるような戦闘になる可能性が高い。互いの軍事力の地が出るような戦場になるだろう。戦闘が来年の春先まで続いて、春先にまた土がぬかるむ時期がやってきて、夏になると戦闘が再開できてということで、来年いっぱいぐらいまで戦闘が続くコースが見えてしまう」と述べました。
そのうえで「どちらが先に大規模な攻勢を発動して相手を受け身に回させるかが勝負になってくる」と述べ、先に大規模な攻勢を仕掛けた側が戦いを有利に進められると指摘しました。
そして「この冬の戦闘は激化するのではないか。真正面から戦力どうしをぶつけるような戦闘になる可能性が高い。互いの軍事力の地が出るような戦場になるだろう。戦闘が来年の春先まで続いて、春先にまた土がぬかるむ時期がやってきて、夏になると戦闘が再開できてということで、来年いっぱいぐらいまで戦闘が続くコースが見えてしまう」と述べました。
ポーランド大統領 偽の仏大統領から電話 ミサイル着弾を議論

ポーランドのドゥダ大統領がフランスのマクロン大統領になりすました人物から電話を受け、偽者と気付かずにポーランドにミサイルが着弾したことを受けた対応などについて数分間、話していたことがわかりました。
ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、隣接するウクライナとの国境に近い、ポーランド南東部の村プシェボドフに15日、ミサイルが着弾し、男性2人が死亡しました。
ポーランド大統領府は、22日、ツイッターで、ミサイルが着弾したあと、フランスのマクロン大統領を名乗る人物からの電話がドゥダ大統領にあったことを明らかにしました。
この電話をめぐっては、政治家や著名人にいたずら電話をかけることで知られる2人のロシア人が、ドゥダ大統領との通話を録音したとするおよそ7分半の音声を動画投稿サイトに投稿していました。
動画では、ドゥダ大統領とされる人物が「私はロシアと戦争をしたくない」などと話し、ミサイル着弾を受けた対応について議論しています。
ポーランドの大統領府は、「電話相手の話しぶりからなりすましかもしれないと判断して、通話を終えた」と釈明し、音声について実際にあったやり取りだと認めた形です。
2人のロシア人は投稿で、2年前にもドゥダ大統領にいたずら電話をしたとしていて、ロイター通信は、フランスのマクロン大統領やイギリスのジョンソン元首相、人気歌手のエルトン・ジョンさんもだまされたことがあると伝えています。
ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、隣接するウクライナとの国境に近い、ポーランド南東部の村プシェボドフに15日、ミサイルが着弾し、男性2人が死亡しました。
ポーランド大統領府は、22日、ツイッターで、ミサイルが着弾したあと、フランスのマクロン大統領を名乗る人物からの電話がドゥダ大統領にあったことを明らかにしました。
この電話をめぐっては、政治家や著名人にいたずら電話をかけることで知られる2人のロシア人が、ドゥダ大統領との通話を録音したとするおよそ7分半の音声を動画投稿サイトに投稿していました。
動画では、ドゥダ大統領とされる人物が「私はロシアと戦争をしたくない」などと話し、ミサイル着弾を受けた対応について議論しています。
ポーランドの大統領府は、「電話相手の話しぶりからなりすましかもしれないと判断して、通話を終えた」と釈明し、音声について実際にあったやり取りだと認めた形です。
2人のロシア人は投稿で、2年前にもドゥダ大統領にいたずら電話をしたとしていて、ロイター通信は、フランスのマクロン大統領やイギリスのジョンソン元首相、人気歌手のエルトン・ジョンさんもだまされたことがあると伝えています。
カザフスタン大統領「和平を集団的に模索する時」

ロシアが主導して旧ソビエトの国々が加盟する軍事同盟の首脳会議で加盟国の1つ中央アジアのカザフスタンのトカエフ大統領がウクライナの和平を模索するべきだと発言しました。
トカエフ大統領はウクライナ情勢について「和平を集団的に模索する時が来たと思う。どんな戦争でも、和平交渉で終わる。少なくとも休戦を実現するために、どんな小さな機会も使う必要がある」とロシアのプーチン大統領がいる前で交渉による解決を目指すべきだと訴えました。
トカエフ大統領は、ことし6月にもプーチン大統領を前に、ウクライナ東部ドンバス地域の2州の親ロシア派による独立宣言を認めないと発言するなどロシアとは一線を画す姿勢を示しています。
トカエフ大統領はウクライナ情勢について「和平を集団的に模索する時が来たと思う。どんな戦争でも、和平交渉で終わる。少なくとも休戦を実現するために、どんな小さな機会も使う必要がある」とロシアのプーチン大統領がいる前で交渉による解決を目指すべきだと訴えました。
トカエフ大統領は、ことし6月にもプーチン大統領を前に、ウクライナ東部ドンバス地域の2州の親ロシア派による独立宣言を認めないと発言するなどロシアとは一線を画す姿勢を示しています。
ザポリージャ原発 外部からの電力供給再び喪失 IAEA

IAEA=国際原子力機関のグロッシ事務局長は、23日、声明を発表し、ウクライナ南部のザポリージャ原子力発電所への外部からの電力の供給が再び失われたと明らかにしました。23日午後に電力の供給が失われたということですが、詳しい原因には触れていません。
ザポリージャ原発は外部からの電力供給が失われる事態が相次いでいて、最近も敷地内への砲撃があり建物などへの被害が出ています。
また、ウクライナの原子力発電公社「エネルゴアトム」は23日、リウネ、フメリニツキー、南ウクライナの3つの原発が、周波数の低下により緊急保護システムが作動し送電網から切り離されたと明らかにしました。復旧できしだい送電を再開するとしています。
ザポリージャ原発は外部からの電力供給が失われる事態が相次いでいて、最近も敷地内への砲撃があり建物などへの被害が出ています。
また、ウクライナの原子力発電公社「エネルゴアトム」は23日、リウネ、フメリニツキー、南ウクライナの3つの原発が、周波数の低下により緊急保護システムが作動し送電網から切り離されたと明らかにしました。復旧できしだい送電を再開するとしています。
アメリカの軍事支援 総額で190億ドル余りに
アメリカ国防総省は23日、これまでのウクライナへの軍事支援の総額を発表しました。ことし2月にロシアによる軍事侵攻が始まって以降、総額で190億ドル余り、日本円にしておよそ2兆6000億円の軍事支援を行ったということです。
南部ザポリージャ州 病院へのミサイル攻撃で赤ちゃん死亡
ウクライナ各地でロシア軍による攻撃が相次いだ23日、南部のザポリージャ州では産科の病院がミサイル攻撃を受け、生後まもない赤ちゃんが死亡しました。ロイター通信が配信した映像では、病院の外壁や屋根が崩れ落ち、大量のがれきが折り重なっている様子が確認できます。
ザポリージャ州の当局によりますと、亡くなった赤ちゃんは生後わずか2日だったということです。
赤ちゃんの祖母は、「孫を産んだ娘はがれきの下から助け出されましたが、赤ちゃんは死んでいました。娘も足をケガしていて、打ちのめされていました」と声を詰まらせながら話していました。
ザポリージャ州の当局によりますと、亡くなった赤ちゃんは生後わずか2日だったということです。
赤ちゃんの祖母は、「孫を産んだ娘はがれきの下から助け出されましたが、赤ちゃんは死んでいました。娘も足をケガしていて、打ちのめされていました」と声を詰まらせながら話していました。
停電相次ぎ暗い手術室で治療も

ウクライナ各地でロシア軍による攻撃や停電が相次ぐ中、病院では治療に大きな支障をきたす事態が起きています。AP通信は、ヘルソン州内の病院が停電しているようすを伝えています。
22日に撮影された映像では、13歳の男の子が砲撃により手を失う大けがを負い、停電でエレベーターが使えないため、医療従事者たちが男の子を担架に乗せたまま、6階の手術室まで階段で運んでいました。そして、非常用の明かりしかつかない暗い手術室で、医師らが慎重に男の子の治療にあたっていました。
男の子の母親は「ロシア軍は人間ではない。彼らは民間人を、子どもを撃っている。私たちは彼らをここに呼んでいない」と激しい怒りをあらわにしていました。
22日に撮影された映像では、13歳の男の子が砲撃により手を失う大けがを負い、停電でエレベーターが使えないため、医療従事者たちが男の子を担架に乗せたまま、6階の手術室まで階段で運んでいました。そして、非常用の明かりしかつかない暗い手術室で、医師らが慎重に男の子の治療にあたっていました。
男の子の母親は「ロシア軍は人間ではない。彼らは民間人を、子どもを撃っている。私たちは彼らをここに呼んでいない」と激しい怒りをあらわにしていました。
ゼレンスキー大統領 徹底抗戦を続ける構えを強調

ウクライナのゼレンスキー大統領は23日、SNSに動画を投稿し「ロシアは私たちのインフラ、エネルギー施設、民間人に向けて数多くのミサイル攻撃を行い、『テロ支援国家』であるとみずから証明した。攻撃の結果は悲惨だ。大勢がケガをし、殺害された人たちもいる」と述べ、ロシア軍を非難しました。
そのうえで、「私たちはすべてを再建し、すべてを乗り越える。私たちは不屈の民だからだ」として、徹底抗戦を続ける構えを強調しました。
そのうえで、「私たちはすべてを再建し、すべてを乗り越える。私たちは不屈の民だからだ」として、徹底抗戦を続ける構えを強調しました。
欧州議会 ロシアをテロ支援国家と認定する決議を採択

EU=ヨーロッパ連合の議会、ヨーロッパ議会は23日、ロシアをテロ支援国家と認定する決議を賛成多数で採択しました。ヨーロッパ議会はロシアがウクライナで市民を意図的に攻撃、虐殺したり、民間のインフラ施設を破壊したりしていることはウクライナの国民に対するテロ行為であり戦争犯罪にあたるなどと非難しました。
東南部の戦線 兵士に防寒着を届ける
ウクライナでは最高気温が氷点下になる日も続き、東部や南部の戦線で厳しい寒さに耐えながら戦う兵士を支えようと、ボランティアの市民が防寒着を兵士たちに届ける活動を行っています。
このうち首都キーウで洋裁店を営むイリナ・ナペレリさんは(38)ボランティアグループの一員として、本業のかたわら兵士のためのフリースを作っています。イリナさんは、ことし6月に南部ヘルソン州での戦闘に兵士として参加していた33歳の弟を失い、弟のことを思いながら、ボランティア活動を行っているということです。
イリナさんは「この防寒着で兵士たちが少しでも暖まってもらえたらと思います。いまはそれがとても大事なことです」と話していました。
このうち首都キーウで洋裁店を営むイリナ・ナペレリさんは(38)ボランティアグループの一員として、本業のかたわら兵士のためのフリースを作っています。イリナさんは、ことし6月に南部ヘルソン州での戦闘に兵士として参加していた33歳の弟を失い、弟のことを思いながら、ボランティア活動を行っているということです。
イリナさんは「この防寒着で兵士たちが少しでも暖まってもらえたらと思います。いまはそれがとても大事なことです」と話していました。
ウクライナ 首都キーウで複数の爆発 3人が死亡 市当局

ウクライナの首都キーウのクリチコ市長は、23日の現地時間午後2時すぎ、日本時間の午後9時すぎにインフラ施設の1つで攻撃があったほか、キーウの何か所かでほかに爆発があったと明らかにし、9人がけがをしたということです。キーウ市当局によりますと、3人が死亡したとしています。
ウクライナ大統領府のティモシェンコ副長官は、23日にSNSに投稿した動画で「いくつかの州のエネルギー施設に攻撃があった」と述べました。
さらにウクライナ国営の電力会社「ウクルエネルゴ」は、23日、SNSで、ウクライナのすべての地域で現地時間の午後3時前から24時間の緊急停電を実施すると発表しました。
ウクライナ各地の州や市の当局者によりますと、この攻撃の影響で、水や暖房も止まっているということです。
ウクライナ大統領府のティモシェンコ副長官は、23日にSNSに投稿した動画で「いくつかの州のエネルギー施設に攻撃があった」と述べました。
さらにウクライナ国営の電力会社「ウクルエネルゴ」は、23日、SNSで、ウクライナのすべての地域で現地時間の午後3時前から24時間の緊急停電を実施すると発表しました。
ウクライナ各地の州や市の当局者によりますと、この攻撃の影響で、水や暖房も止まっているということです。