南シナ海での“ロケット残骸回収” 比大統領 中国に抗議せず

南シナ海で発見された中国の打ち上げロケットの一部と見られる浮遊物の回収をめぐって、フィリピン海軍は中国側に奪われたと主張しています。これについて、フィリピンのマルコス大統領は「間違いや誤解があれば、火はもっと大きくなる」と述べて、中国側への抗議は行わない考えを示しました。

フィリピンと中国が領有権問題を抱える南シナ海では20日、フィリピン側が実効支配する島の周辺で中国が先月打ち上げた大型ロケットの一部と見られる残骸の浮遊物が見つかりました。

この浮遊物をめぐって、フィリピン海軍はボートで回収しようとしたところ、中国海警局の船に浮遊物を奪われたと発表しました。

一方、中国外務省は「双方が現場で友好的に協議し、フィリピン側が返還した」と説明し、両国の主張が食い違っています。

これについて、フィリピンのマルコス大統領は22日の記者会見で対応を問われ「アジア太平洋地域はヒートアップしている。間違いや誤解があれば火はもっと大きくなる」と述べ、政府として中国側への抗議は行わない考えを示しました。

マルコス大統領としては来年1月に中国への初訪問を控え、政治的な関係悪化を招きたくないという思惑があるものとみられています。