745人が養子縁組 国と都が調査で旧統一教会に質問書を送付

旧統一教会で行われてきた信者どうしの養子縁組に、法的な問題がある可能性があるという指摘が出ていることを受けて、厚生労働省と東京都は、実態を調査するため22日、教団の本部に質問書を送付しました。

旧統一教会では子どもが複数いる信者から子どもがいない信者への養子縁組が推奨され、教団によりますと1981年以降、745人の養子縁組が行われたとしています。

一方、信者の2世から「教義に基づいて養子縁組をされ悩んでいる」という相談が弁護士に複数寄せられているほか専門家からは無許可でのあっせんを禁じた「養子縁組あっせん法」などに触れる可能性があるという指摘が出ています。

これを受けて厚生労働省と東京都は実態を調査することを決め、22日午前、教団の本部に質問書を送付しました。

厚生労働省や都によりますと、教団の出版物に書かれている信者が養子縁組を行う際の具体的な手順や、それに関する教団の関与、記録の保管状況などについて確認することにしていて、12月5日を期限に文書で回答を求めるということです。

仮に、法令に違反する事実が確認された場合は、必要な対応を検討するとしています。
旧統一教会、「世界平和統一家庭連合」の担当者は、「質問には誠実に回答させていただきます。養子縁組をあっせん業としてやってきたことはなく、2000年以前には、子どもを授からずに困っていた信者に、養子に出してもいいという信者を紹介していた期間はあります。現在は、信者の間での養子縁組は続けられていますが、制度化したという経緯はありません」と話しています。

養子縁組の女性「苦しむ2世を生まないよう徹底的に調査して」

旧統一教会の信者の家庭間で養子として引き取られた元信者の20代の女性、「ようじよ」さん(仮名)は、厚生労働省と東京都が調査を始めたことについて、「自分が苦しみ続けてきた養子の問題について、実態の把握に乗り出してもらえたことは本当にありがたい」と話しました。
「ようじよ」さんは合同結婚式で結ばれた両親のもと、4人きょうだいの2人目として生まれましたが、生後まもなく別の信者家庭に養子に出され、「教義のために利用された」などと自分の存在に苦悩したすえに、3年前に命を絶とうとしたことがあるということです。
「ようじよ」さんは、養子縁組そのものは必要な制度だとしたうえで、「教団が今回の調査にちゃんと向き合ってくれるかは不安があります。教団の最近の動画や出版物を見ても推奨してきたことは明らかだと思うので、養子に出された子どもの立場で徹底的に調査してほしいし、自分のように苦しむ2世を生まないきっかけになればと思います」と話しました。