クルド人武装組織側からトルコにロケット弾 21人死傷 応酬続く

トルコの最大都市イスタンブールで80人以上が死傷した爆発を受け、トルコ軍は報復措置として、隣国のシリアとイラクのクルド人武装組織の拠点を空爆した一方、クルド人武装組織側からは、ロケット弾によるトルコ南部への攻撃が相次いで子どもを含む21人が死傷し、応酬が続いています。

トルコ政府は、11月13日に最大都市イスタンブールの繁華街で87人が死傷した爆発をめぐり、トルコや欧米がテロ組織に指定するPKK=クルド労働者党が企てたテロだと非難し、報復措置として、隣国のシリアとイラクにあるクルド人武装組織の拠点を空爆したと、20日発表しました。

一方、シリア北部に拠点を持つ、クルド人武装組織主体の「シリア民主軍」が「歴史的使命を全うし、強い意志をもって戦い続ける」として徹底抗戦の構えを示す中、21日、トルコ南部、シリアと国境を接する町カルカムシュにロケット弾や迫撃砲による攻撃が相次ぎ、住宅や学校の敷地にも着弾しました。

この攻撃で、子どもを含む2人が死亡し、19人がけがをしたということです。

これに対して、トルコ側も、シリアのクルド人武装組織側に砲撃を行うなど、応酬が続いています。

トルコメディアは、エルドアン大統領が「作戦は空だけで終わるわけではない」と述べ、地上部隊の投入も辞さない考えを示したと伝えていて、緊張がさらに高まることも予想されます。