【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(22日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる22日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ロシアの攻撃にゼレンスキー大統領が強く非難

ロシアが軍事侵攻を続けるウクライナでは、東部での戦闘が一段と激しくなっているほか、南部の要衝ヘルソンでもロシア軍が砲撃を繰り返しています。

WHO=世界保健機関は21日、声明を発表し、ことし2月以降、病院など医療関連施設への攻撃が703件に上ったと明らかにしました。

また、病院などでは、エネルギー関連のインフラ施設が被害を受けた影響で燃料や電気などが不足し、一部の地域でマイナス20度にまで冷え込む厳しい冬の到来で、多くの患者が危険な状態に置かれるとして危機感を示しました。

ウクライナのゼレンスキー大統領は21日、NATO=北大西洋条約機構の会合にオンラインで出席し、「ロシアの目的は冬のまっただなかに電気や水、暖房などを止めることであり、多くの人の命を危険にさらしている。大量破壊兵器の使用に等しい犯罪行為だ」と述べ、ロシアを改めて強く非難しました。

そのうえで「ロシアにテロ行為をやめさせるには継続的な制裁の強化が必要だ」と述べ、ロシアに対していっそう圧力を強めるよう訴えました。

ウクライナ「尊厳と自由の日」抗議行動の犠牲者を悼む

ウクライナは21日「尊厳と自由の日」と呼ばれる記念日を迎え、首都キーウでは、8年前にロシア寄りの政権を崩壊させた抗議活動で犠牲になった人たちを悼む式典が開かれました。

当時の抗議活動に参加した元議員は、NHKの取材に対し「ロシアの軍事侵攻が続く中、いまこそ、尊厳と自由のために国を防衛しなければならない」と強調しました。

WHO「ロシア 医療関連施設への攻撃703件」

WHO=世界保健機関は、21日の声明で、ロシアがウクライナに軍事侵攻したことし2月以降、病院など医療関連施設への攻撃が703件に上ったと発表しました。そのうえで、医療関連施設への攻撃は国際人道法などに違反しているとして、非難しています。

また、エネルギー関連のインフラ施設のおよそ半分が被害を受けた影響で、燃料や電気などが不足し、数百の医療関連施設が正常に機能しない状態になっているとしています。

記者会見したWHOヨーロッパ地域事務局のクルーゲ事務局長は「ウクライナではこの冬、数百万人が命を脅かされることになるだろう」と危機感を示しました。

イギリス国防省「ロシア指導部 人口密集スバトベ支配優先か」

ウクライナ東部では21日も激しい戦闘が続いていて、イギリス国防省は、ウクライナ軍が反転攻勢に出る中、ロシアの指導部が、ルハンシク州で人口が密集するスバトベの支配を政治的な優先事項とみなしている可能性が高いと指摘しています。

米 戦争研究所「ルハンシク州にウクライナ軍部隊を進攻か」

また、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は、ロシアが全域を掌握していると主張するルハンシク州の集落に、ウクライナ軍が部隊を進めている可能性を指摘しています。

ウクライナ大統領府副長官「ロシア ヘルソンに砲撃繰り返す」

ロシア軍は、ウクライナが11月、奪還した南部の要衝ヘルソンに向けて砲撃を繰り返していて、ウクライナ大統領府のティモシェンコ副長官は21日、一連の砲撃で4人が病院に搬送され、このうち1人が死亡したほか、近郊の村でも1人がけがをしたと明らかにしました。

また、ヘルソン州議会の議員は21日、地元メディアに対し、ロシア軍が連日、ドニプロ川の対岸からヘルソンへの砲撃を続け、住宅やインフラ施設が被害を受けていると訴えるなど、冬が到来し、電力や水道など市民生活の再建が急がれる中、各地で厳しい状況に直面しています。