トルコがクルド人武装組織拠点攻撃 緊張高まる 爆発から1週間
トルコの最大都市イスタンブールで80人以上が死傷した爆発から1週間となる20日、トルコ国防省はテロを企てたとして隣国のシリアとイラクにあるクルド人武装組織の拠点を攻撃しました。これに対してトルコ国境付近には武装組織が発射したロケット弾が着弾してトルコの警察官などがけがをし、緊張が高まっています。
今月13日にイスタンブールの繁華街で6人が死亡、81人がけがをした爆発をめぐり、トルコ政府はこれまでに実行犯のシリア国籍の女など60人以上を拘束し、トルコや欧米がテロ組織に指定するPKK=クルド労働者党が企てたテロだと非難してきました。
爆発から1週間となる20日、トルコ国防省はツイッターに報復措置をとると投稿したうえで、隣国のシリアとイラクの国内にあるPKK傘下の組織とみなすクルド人武装組織の拠点を、空爆して破壊したと発表しました。
トルコのアカル国防相は「作戦は成功した。私たちの安全を脅かす者の責任はこれからも追及する」として、今後も武装組織への攻撃を続ける構えを示しました。
シリアの情報を集めているシリア人権監視団によりますと、この攻撃で武装組織の戦闘員など31人が死亡したということです。
トルコメディアによりますと、その後、トルコ国境の検問所付近に武装組織が発射したロケット弾が着弾して、トルコの警察官など8人がけがをし、国境付近で緊張が高まっています。