パイプラインのガス漏れ 破壊工作と断定 スウェーデン治安当局

ロシアとドイツを結ぶ天然ガスパイプライン「ノルドストリーム」で起きた大規模なガス漏れについて捜査しているスウェーデンの治安当局は、パイプラインが壊れた現場の近くから爆発物の一部が見つかったとして、何者かによる破壊工作と断定したと発表しました。

バルト海を経由してロシアとドイツを結ぶガスパイプライン「ノルドストリーム」では、ことし9月下旬、2本のパイプラインの合わせて4か所で大規模なガス漏れが確認され、何者かによる破壊工作との見方が強まっていました。

自国の排他的経済水域で2か所のガス漏れが確認されたスウェーデンの治安当局は18日、現場の押収物を分析した結果、爆発物の一部が見つかったとして「重大な破壊工作にあたると結論づけた」と発表しました。

「ノルドストリーム」のガス漏れをめぐって、スウェーデンの治安当局は先月、爆発が原因だと発表していましたが、破壊工作と断定されたことで、今後、関係国と協力して容疑者の特定に向けた捜査を続けるとしています。

ロシア報道官 “破壊工作と改めて確認された”

スウェーデンの治安当局の発表について、ロシア大統領府のペスコフ報道官は18日、「破壊工作やテロ行為だと裏付ける情報は、すでにロシアが持っていて、それが改めて確認された。重要なのはここで立ち止まらず、誰の仕業なのか突き止めることだ」と述べました。

ガス漏れについてプーチン大統領は、アメリカなどが関与した破壊工作だとしていて、ロシア側は今後もこうした主張を展開していく可能性があるとみられます。