ワールドカップ日本代表 最後の強化試合のカナダ戦へ公式練習

サッカーの日本代表は16日、ワールドカップの開幕前、最後の強化試合となる17日のカナダ戦に向けて公式練習を行い、森保一監督は「ワールドカップに向けていい準備ができるように戦いたい」と話しました。

日本は今月20日に開幕するワールドカップカタール大会に向けた最後の強化試合として17日、UAE=アラブ首長国連邦のドバイでカナダと対戦します。

選手たちは16日、試合が行われるスタジアムで公式練習を行い、報道陣に公開された冒頭の30分余りではキャプテンの吉田麻也選手や攻撃の司令塔を担う鎌田大地選手などがリラックスした表情でパス回しなどに取り組んでいました。

脳しんとうからの復帰を目指している遠藤航選手と左ふくらはぎに違和感を訴えた守田英正選手はカタールに残って調整するほか、体調不良の三笘薫選手はチームへの合流が遅れていて、カナダ戦は23人のメンバーで臨むことになります。

森保監督は「ワールドカップに向けて最後に試合になるのでチームとしていい準備ができるように戦いたい」と話しました。

板倉 浅野 田中を先発で起用へ

また、森保監督は16日の会見の中で「あすの試合はワールドカップを総力戦で戦うためにチーム全体のコンディションを上げるということを大きなテーマとしたい」と話しました。

そのうえで「状態が不確定な選手のコンディションを見極めたい」としてケガの影響が心配されている板倉滉選手や浅野拓磨選手、それに田中碧選手は先発で起用することを明らかにしました。

そして、「不測の事態も想定して26人のメンバーを組んでいるので十分に戦える選手層があることを確認しながら戦いたい。あすの試合で可能な6人の交代枠を最大限に生かしてワールドカップに向けた準備としたい」と話していました。

一方で、脳しんとうからの復帰を目指す遠藤航選手などこの遠征に帯同していない3人に加えて、ケガの影響で別メニューで調整している冨安健洋選手は17日の試合は欠場するとしています。

板倉滉「スタートから集中して入っていきたい」

カナダ戦の先発出場が明言された板倉滉選手は9月に所属クラブの試合で痛めた右ひざの状態について「ケガをして最初は膝が曲がらなかったり治るのかなという思いもあったがしっかり治して万全の状態でこれている。あすの試合にも100%の状態でいける」と話しました。

そのうえで「あすの試合はワールドカップ本番を想定して戦いたいし自分自身も久しぶりに先発で出ることができるのでやれるぞというところを見せたい。コンディションの面でもあすの試合に出ることでドイツ戦によりいい状態で臨めると思うのでスタートから集中して入っていきたい」と意気込んでいました。

浅野拓磨「本番の感覚でプレーしたい」

カナダ戦で先発出場が明言されている浅野拓磨選手は心配されるケガの状態について「感覚は全く問題ない。ケガの状態よりも試合のブランクがあるが怖さも不安もなく全力でプレーするだけだと思っている」と話しました。

そのうえで「日本代表の一員としている限り、チャンスは巡ってくると思っていたし、そのためにここまで全力で準備してきたのでやってきたことを出すだけだ。何かを確認したり最終調整として臨むのではなくワールドカップ本番の感覚でプレーしたい」と意気込んでいました。

キャプテン 吉田麻也「心身とも良い準備したい」

キャプテンの吉田麻也選手は「勝つことに加えて攻守ともにセットプレーを含めたやり方を再確認したい。それと同時にワールドカップに出場するレベルの対戦相手の強度や能力をもう一回把握して、そのレベルに合わせて頭も体も準備しないといけない」と話しました。

そして、「ロシア大会のときも最後の試合で結果を出した選手がそのままレギュラーとして大会に入ったので、最後の最後までメンバーはわからない。競争と準備は続くので試合はすごく重要になる。いよいよ本戦なのでそこに向けて心身とも良い準備をしたい」と話していました。