ウクライナ大統領 “ヘルソン州でロシアの戦争犯罪400件以上”

ウクライナ軍は、南部ヘルソン州で州都ヘルソンを含む地域の奪還を進めています。ウクライナのゼレンスキー大統領はヘルソン州内でロシアによる戦争犯罪がこれまでに400件以上記録され、兵士だけでなく民間人の遺体も見つかっていることを明らかにし、ロシアの戦争犯罪の追及を進めるとしています。

ウクライナ南部ヘルソン州をめぐり、ロシア国防省は11日、州都ヘルソンを含む地域から軍の部隊を撤退させたと発表し、ウクライナのゼレンスキー大統領は12日、これまでに州内の60か所以上の集落を奪還したと明らかにしました。

ウクライナ軍はヘルソン市内にロシア兵の一部が民間人を装って潜んでいる可能性があるとして、投降を呼びかけるなど、掃討作戦を続けています。

こうした中、ウクライナ側は、ヘルソン州の解放された地域で、ロシア軍による占領下の状況が徐々に明らかになっているとしています。

地元メディアによりますと、ウクライナの政府高官はロシア軍が拷問を行ったとみられる場所がヘルソン州にある警察署など複数の場所で見つかったと指摘しています。

ゼレンスキー大統領は13日、ヘルソン州でロシアによる戦争犯罪がこれまでに400件以上記録され、兵士だけでなく民間人の遺体も見つかっていることを明らかにしました。

そのうえで「私たちは絶対に、すべての殺人者を見つけ出して裁きにかける」と述べ、ロシアの戦争犯罪の追及を進めるとしています。

ゼレンスキー大統領は、州内では今後、226か所の集落で安定が取り戻され、10万人以上が解放されるとしています。